#162 共通テスト英語R(2026年度本試験)2⃣
今回は大問2⃣を見てみましょう。
共通テスト英語の一大特徴(?)の「opinion選択問題」も顔を出します。せっかくなので、この類いの設問の着眼点についても話そうと思います。
are enteringは「未来を表す現在進行形」。I’m going to Nara next week.「来週奈良に行きます」。ここでは、現在進行形の使用から、大学に入学することは確定済み(つまり、すでに大学受験には合格しているが、まだ入学はしていない)ということが推測される。accommodation「宿泊施設」。ここは大学の話なので、「寮(dormitory)」のことではないかと考える。ちなみに、アメリカ英語だとaccommodationsと複数形で使い、イギリス英語だと不可算名詞で単数形になる。It is difficult to find accommodation(s) in Hakone in August.「箱根では8月に宿を見つけることは難しい」。surveyはある単語集では「調査」という日本語訳しか書かれていないが、これでは不十分。調査は調査でも、「全体を把握するための調査」、特に「アンケート調査」を意味する単語であることを知っておきたい。The survey showed that two thirds of the users were satisfied with the product.「(アンケート)調査の結果、利用者の3分の2が製品に満足していることが分かった」。residents「住人」。Cf. residence「住居」。過去分詞reportedはresultsを修飾。followedも過去分詞で、同じくresultsを修飾。A follows B=B is followed by A「AがBの後に続く」(Bが先、Aが後)。ここから、以下に展開される本文では、まず「アンケート結果」が紹介され、次に「住人のコメント」が紹介されていくことが分かる。

六本木ヒルズレジデンス
Postedはpost「投稿する」の過去分詞。(以前のTwitterではtweet「つぶやく」と言っていたのが、Xに変わったのに伴って、tweet「つぶやく」→post「投稿する」、retweet「リツイートする」→repost「リポストする」に変化したのも記憶に新しい。)postは元々「郵送する、投函する」という意味。そこから「自分のコメントを送る=投稿する」という意味が生まれた。University Administration「大学本部(当局)」。administrationの動詞形administerは「経営する、執行する」という意味。経営・執行の権限を持っている組織がadministration。the Trump Administration「トランプ政権」。5 Januaryはもちろん「1月5日」だが、この書き方はイギリス式。アメリカ式ではJanuary 5となる。なので、6/10/2026という表記は、
アメリカ式の読み方→2026年6月10日
イギリス式の読み方→2026年10月6日
となり、厄介。
every two years (=every other year)「2年ごとに」。こうした表現では、everyの後ろに複数形の名詞が来れる点に注意。The Olympic Games are held every four years.「オリンピックは4年ごとに開かれる」。
文頭のOfは「~の中で」という意味になる場合がほとんど。Of all the planets in the solar system, Venus is the most beautiful.=Venus is the most beautiful of all the planets in the solar system.「太陽系の全ての惑星の中では、金星が一番美しい」。本文では、Of those who responded, a large majority (82%) said ~を、A large majority (82%) of those who responded said ~「回答した人のうちの大多数(82%)が~と答えた」と読み替えることができる。This was up five percentage pointsの構造を正確に取ることは難しい。upは形容詞(または副詞と考えてもよい)で「上昇した」の意味。直後の名詞five percentage pointsは「上昇幅」を示し、副詞的に使われている。The temperature is up three degrees from an hour ago.「気温は1時間前から3度上昇している」。本文では数行下にThis was a drop of eight percentage pointsという表現も見られるが、これもThis was down eight percentage pointsのように言うこともできる。dish「皿→料理」。Cf. main dish「メインディッシュ、主菜」。fish and chipsはイギリスを代表する大衆料理で、タラなどの白身魚の揚げ物とフライドポテトから成る。(chipsは、アメリカ英語では「ポテトチップス」だが、イギリス英語では「フライドポテト」を指す。)

Most importantly「最も重要なことは」は文修飾の副詞。
think ~ over「~についてよく考える」。Think over my plan and let me know how you feel.「私の計画について考えた上で、ご意見を聞かせてください」。
decide on ~「~に決める」は、複数の中から選ぶことを言う熟語で、chooseと同意。She decided on Waseda Univ. for application.「彼女は志望校を早稲田大学に決めた」。localは日本語の「ローカル」と違って、「田舎の」という意味は無い。英語のlocalは、「全国・全域に対して、ある特定の地域の」の意味。local history「郷土史」。restaurants☞ブログ#46。
couldはふつうの過去形で「~することができた」。ただし「過去に1回だけできた」という意味ではなく、「いつでもやろうと思えばできた」というニュアンス。「過去に1回だけできた」はcouldではなくwas [were] able to doやmanaged to doで表す。
⒜She was able [managed] to swim for one kilometer yesterday afternoon.「彼女は昨日の午後1キロ泳ぐことができた」
⒝She could swim for one kilometer when she was a kid.「彼女は子供の頃は1キロ泳ぐことができた」
大問1⃣で2回出てきたcouldと比べて、助動詞の過去形というものがいかに厄介かということに思いが至れば、英語学習者としては大したもの。そして、共通テストというものが、こうした語学的理解を一切問わない作りになっている点が、この試験が大学受験生向けの英語の試験としていかに低劣であるかを示す証左。concern「心配(不安)な点」。His main concern is about his daughter’s safety.「彼が一番心配しているのは、娘の安全についてだ」。non-residentsのnon-は「否定」を表す。non(-)smoker「非喫煙者」。nonsense「馬鹿げた考え(振る舞い)」。lively「にぎやかな」は品詞と発音に注意。また、同じく形容詞のlive(動詞のliveとは発音が違う!)との意味の違いにも注意。a lively tune「陽気な曲」。a live performance「生[ライブ]演奏」。in dangerは熟語で「危険な状態で」。Your mistake put us all in danger!「お前の過ちでみんなが危険な目に遭ったんだぞ!」。backはshoulders「肩」からbuttocks「尻」までの部分を指し、基本的には日本語の「背中」に当たるが、それよりも広い範囲を指す(☞ブログ#51)。My back hurts.「腰が痛い」。
問1はopinion「意見」について問う問題。まずは「主観的なニュアンスの語」を含む選択肢を抜き出す。
選択肢➀のreliable「信頼できる」、➂のshould「~すべきだ」は「主観的な意見」を表す語。それに対して➁と➃はこうした意味合いの語は無く、「真偽」を決められる命題が述べられた選択肢なので除外する。(しかし、こういうopinion/factの仕分けをわざわざ英語の試験で問う必要性があるのかどうか、甚だ疑問。)