【Gender】 Tweens and teens explore the power of pronouns
2022/2/21
今回は昨日見つけたアメリカの10代の若者のジェンダー・アイデンティティーについての記事をもとに、英語での代名詞(pronoun)の使い方を考えていきましょう。
gender(ジェンダー)は社会的な性別を指します。社会において男女どちらの働きを持つのかを意味するときに使う言葉です。生物学上の性別を指す場合には sex という別のことばがあります。
タイトル: Tweens and teens explore the power of pronouns(10代、代名詞の力を探求する)
・Tweenは「10~14歳(小学校高学年~中学生)」のことを指します。 teen は thirteen, fourteen, fifteen…のように -teen がつくとしなので、日本語の10代というくくりには厳密には当てはまりません。
なので、tweens and teens で日本語の「10代」に相当するということですね。
記事を読んで、昨年の11月ごろに、1年間カナダに留学していた高3生の英語面接指導をしていて、留学中にいちばん驚いたことは何かをたずねたところ、まさにこれについて話していたのを思い出しました。
ちょっと出だし部分だけ、一緒に読んでみましょう。
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Words mean everything to 13-year-old Amelia Blackney.
At a younger age, Amelia was most definitely a "she." The Santa Rosa, California, resident was born a girl, raised as a girl and socialized with friends as a girl.
Somewhere along the way, Amelia's feelings about gender identity started to change. Instead of identifying as a girl, Amelia began to feel different. About six months after turning 12, Amelia was ready to lean into a new life. The young person celebrated with new pronouns: they/them.
訳)
言葉は13歳のアメリア・ブラックに―にとってすべてである。
今より幼い頃、アメリアはほぼ間違いなく”she”であった。このカリフォルニア、サンタローザの住人は女の子に生まれ、女の子として育てられ、女の子として友だちと付き合っていた。
その途中でいつの頃からか、アメリアのジェンダー・アイデンティティーについての気持ちが変わり始めた。女の子として認識する代わりに、アメリカは違うことを感じ始めた。12歳になって半年を過ぎたあたりから、アメリアは新たな人生を受け入れる準備ができていた。この若者は新たな代名詞、they/themで祝福をした。
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そうなんです。
最近、アメリカやカナダでは自分を指す際に代名詞を使う場合には she / he / they を使うと自分で選ぶようになってきているんです。先に述べた帰国子女の生徒も自己紹介の時に、みんな自分のことをthey [she, he]を使って呼んでねと言っていたことに驚いたと言っていたのです。
英語の授業で she は1人の女性に、he は1人の男性に、theyは男女関係なく複数の際に使いましょうと習ってきた私たちからすると変な感じがしますが、多様性を受け入れるという観点から中性的なtheyあるいはthemを好む人も出てきています。
FacebookやInstagramなどでも英語でプロフィール設定をする際に、どれを使うか選ぶようになっています。
たとえ、どれを使って呼んでと注文をしてくる人がいなくても、代名詞を使う際には注意が必要なのは変わりません。
注意すべきポイントとして、みなさん、英語のエッセイやスピーキングなどで someone(だれか)を受ける 代名詞として何を使っていますか?
someone は一人だから、he や she を使っている人、間違いではないです。しかし、ジェンダーにおいても平等性が重視される英語圏では they を使う傾向にあります。heやsheに偏っていると男女平等じゃないと考えて、どちらの性を指すわけでもない they を使うわけです。
例)I need someone to help me with this work. They should be tough and smart. (この仕事を手伝ってくれる人が必要だ。その人はタフで賢い人がいい。)
英語を話す人は代名詞の性別に敏感な場合が多いので、使う際には気をつけましょう。
〇 参照元
- Tweens and teens explore the power of pronouns. CNN. 2022-02-19, https://edition.cnn.com/2022/02/19/health/pronouns-guide-for-parents-wellness/index.html
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