中学数学

中学数学★文章問題が苦手な子必見パターン別7つの秘訣【前編】

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2023/9/26

中学英数を主に教えています、安芸(あき)です^^

今回は『数学の文章問題が解けない!』というお悩みを持った方に、私なりに(私が行ってきて効果があったと思う方法)をまとめていきます。


概要:

1⃣文章問題が解けない3つの理由

  1. 文章を読んで理解する力が低い
  2. 読むスタミナなし
  3. 何をXYにして式を作ればいいかわからない


2⃣理由別解決法

  • 出題者の意図をくみ取ろう
  • 長ったらしい文に丸付け・線・文をすっきり
  • 表や図をフリーハンドで書くクセ
  • 仮の数字を入れてみて問題の意味をイメージしやすく


あなたも文章問題が苦手?


計算問題は得意、言われた計算方法はすぐ飲み込めて解けるのに、「文章問題」とにかく苦手という生徒さんは後を立ちません。文章問題になると、式が少し間違っているというより、何から手をつけていいかわからない白紙タイプが多いです。


あなたもそのタイプでしょうか?


【3つの理由】どうして文章問題が解けない?

☑️文章を読んで理解する力が低い

→日本語ですから誰でも数学の問題文くらい読めるはず。読めているのに『それを解読するのができないタイプ』です。

「10:00にA君は900メートル離れた公園へ自転車である速さで行き、自転車が壊れたので家から残り300メートルのところで20分修理のため休憩した。その後先ほどより早い速さで公園に行ったため11:00に公園へ着いた。」

式にするのに必要な部分のみを抜粋すると、

「A君は600メートルまである速さで進む。残りの400メートルのところから速さが変わった。結果40分かけて公園についた」

★長ったらしい文をいらないところを省けば、本当に必要な部分はこれだけです。

(自転車で・自転車が壊れたのでとかいらない情報➡線で消す)

★『20分休憩した』=『距離・速さ・時間の問題では実際にそれにかかった時間(所要時間)を使うので、10:00~11:00で一時間。でも20分動いていないから、実動時間は40分』と考えられるかがポイント。


☑読むスタミナがない

→4行以上ある問題をみると頭が諦めモード。「多分解けない」「読みたくない」「難しそう」マイナスイメージが先行し、読む段階で心が負けています。この状態で字を追っても、文字を追っているだけになり頭に言葉は入って来ません。よくわからないので、何度も読み返したりして時間を捨てるだけになります。成功体験がなく、成功イメージがつかないのが原因です。


☑何をX・何をYにしてどう式にすればいいかが分からない

→これは『文章を理解できていないから』という理由が大きいですが、もし理解できている場合でも、日本語の文を数字と四則で式に変換する方法が分からないというタイプもいます。

※これに関しては長くなるので『式を作れるようになる方法』はこのブログではなく【後編】で書こうと思います


【解決法】この三つの理由を打破するには?

☑文章を理解する力のない人

まだ小学生で、たくさん時間がある方は『本を読みましょう。』国語の成績が上がれば数学も引っ張られて上がったという方は少なくありません。読む力は2.3日で養われるものではありませんので早いうち・日頃から読むことが億劫ではなくなるように力を養います。


そんな時間がないという方は、この4つの方法をまず手始めに行ってみましょう。どれも今日からできる方法です。あとで詳しく解説します。


  1. 出題者の意図をしってどこが意地悪なワードか・どこか言い換えられているかパターンを知る
  2. 長ったらしい文章のいらない部分を省き、式に絶対必要な数字を丸付け。「兄・弟」などの登場人物も見分けがつくようにします。文章問題はキレイな状態はNGです。
  3. 簡単な表・図をフリーハンドで書くようにする。「テストで時間がもったいない?」白紙で出そうとしている問題にうんうん唸っているくらいならこれに時間を割いた方がまし!【過不足の問題は『天秤』・距離・速さ・時間系は『→つかった時系列』・濃度や割合は表をつかおう】
  4. 問題のXに『仮の』数字を当てはめてみたら文の意味がもっとイメージしやすくならない?
  5. 出した答えを式に入れてみて、現実的に可笑しくないかを確認


1⃣出題者の意図を読み取ろう

受験は高校がこんな生徒に入ってほしいという足切りです。出題者にはその足切りをするための意地悪な振り分けポイント(いわゆるフィルター)がたくさん隠れているように思います(個人的な意見です^^;)

ある高校はこんな生徒が欲しい!だから出題者はこう考える


○細かいところにまで気が配れる子

➡キロやメートルなど単位がごちゃまぜになった問題に気づかないような早とちりさんは足切り


○言葉の背後にある気持ちや意図が読み取れる深い考察力のある子

➡「○時間かかった」と直接言うより「5分遅れて」「30分休憩して」「13:00に出発して15:30についた」と書くことで、自分でひと手間考えないと「時間」が出ないようにしてやろう。


○相手の言うことを最後まで聞ける辛抱のある子

➡XとYは去年の人数として計算させるけれど、答えは今年の人数を答えさせたらどうだろう。


○沢山の情報やタスクがあっても、大切なものだけをピックアップ選別できる子

➡式にはいらない数字や言葉を多くしてやれば混乱するはず。必要な物だけを選べる子はいるかな?


○大変な課題や試練にも最後まであきらめない辛抱強い子

➡やったらめったら長い文にしてやる気をそいでやろう。それでも最後まであきらめない子はだれかな?


出題者の意図の逆を突いていけばいいのです。

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○単位がまぜこぜになっていないかしっかり見る

○文に直接書かれていないが、出されているヒントから欲しい情報をくみ取る

○最後まで読んで、何を答えに書いてほしいのか回答方法を確認する

○長い文のいらない場所を端折る・欲しい情報のみピックアップする・印付けながら読む

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2⃣印をつける・いらない文は線を引く・欲しい情報で図や表を書く

この問題の『いらない文』を省きます。

さらに

日本語で表された言葉をx.yを使って言い直していく

3⃣簡単な表・図を描くクセをつける

文章問題が苦手な子に限って、手が全く動かず、目だけで字を読み白紙で提出されます。とにかく図や表を書いて文に載っている情報を書きだすこと。すると欲しいのに足りない情報があぶりだされます。それを今持っている情報だけで表せないか、考えます。


すると「あら、不思議。」知らない間に表の中に式が出来上がっていきます。

こんな問題はこんな図を描く、というのはパターンが決まっているので、ここは数をこなして暗記が必須。慣れてくると問題の数文字をみるだけで、「あ!数直線を書くんだな。あ!ビーカーを書くんだな!」とどんな表を書けばいいかが分かってきます。

4⃣適当な数を入れてみて問題をイメージしやすくしてみる


例:『二桁の正の整数がある。その整数の十の位と一の位の和は6である。また十の位と一の位の数を入れ替えてできる整数は、元の整数より18大きい。』

意味がわからん…(~”~)

なら『二桁の数を適当になにかひとつ思って見て。』例えば34。

『その十の位と一の位を足すと?』3+4で7。

ならば『XY』という二桁の整数の『十の位と一の位を足して6ってどう式で表す?』X+Y=6。イメージがつきやすくなりましたね。


十の位と一の位を入れ替えてできる「数」は、34⇔43ということか。その二つを比べたら43の方が9大きいから、34+9=43 か 34=43-9 とか 43-34=9とかいろいろ式が作れるな。


じゃあXYとYXについても同じような式が作れるということ。でも34がただの3と4を横並びにしたものではなく「さんじゅうよん」という十の位と一の位が合体した数字ということだけは覚えておくべき!二桁の数字は10X+Yと表せるから、入れ替えた数字は10Y+Xと表せる。(これは暗記)

とあり得る数字を何か当てはめるとストンと入り込むことが多いです。


5⃣答えの数字をある程度予想しておく

XとYと足して9といっているのに、Xが21より大きくなるような式を作ったり、去年の男子生徒X人より5%増加して今年男子が150人になったという問題で、Xが二桁だったり…。前もって答えはある程度これくらいが常識的にあり得るだろうというのも想像していないと、自分がとってもおかしい式を作っていても気づかなくなってしまいます。


次回【後編】は何をX,Yにしてどう式を作ればいいかわからない方はどうお勉強すればいいのか、をお伝えします!ヒントはドラマ・漫画「ドラゴン桜」でもやっていたあの方法♡


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