無口で“勉強嫌い”の子が先生を好きになるまでの3日間ドキュメント
2025/8/12
「うちの子、英語が嫌いで…」
体験授業のお申込みの際、保護者の方からよくいただくご相談です。
中には「人見知りもあって、先生と話すのも苦手で…」というお子さんもいらっしゃいます。
でも夏期講習や冬期講習は短期決戦。最長10回、短かったら5回ほどで終了してしまう単発コースもあります。この期間で
★いかに仲良くなるか
★良さを引き出すか
★授業に前向きになってもらうか
★先生を信頼してもらうか…。
ここが鍵となります。
今回は、そんな“勉強嫌い”だった新しい生徒さんたちをたった3回で授業を楽しみにするようにさせる方法を、エピソードを交えてご紹介します。
※エピソードの名前や年齢はあえて変えてご紹介しております。
0日目:情報収集と仲良くなるネタ集め
お問い合わせをいただき、契約が済んだ後まず行うことは、保護者様にお子様のご性格、好きなもの、ハマっているもの、部活や頑張っておられるものをお聞きし情報収集をします。
授業初日までに共通の趣味を見つけ、尋ねる質問を用意し、好きなものの動画やキャラクタ―の予習を少ししておきます。仲良くなる材料を準備しておくわけですね!
1日目:固い表情。でも会話に誘いこむ作戦
初回授業の日。
カメラ越しに見えるのは、やや下を向き、目を合わせてくれないある小学4年生の男の子。
自己紹介をしても「うん」「べつに…」と短い返事。
この日は、英語の勉強よりも「優しい空気」を作ることを優先しました。
自己紹介スライドには私の顔写真や趣味の絵を映し、それを画面共有。
そのあと、男の子の好きなものをそれとな~く話題に入れて話を続けます。
「先生さ、小さい時海外に住んでたから飛行機が大好きでさ、CAさんになることが夢やったの。A君は飛行機好き?」
実はA君が飛行機が好きなことは情報収集済み。でも今知ったように会話に誘い込みます。
「え!ぼくも好き。」と男の子。「そうなん?先生と一緒や~ん!気が合うな!」
さらに続けます。
「私はさ~●●航空が一番なんだよね~。マークも好きだけどCAの制服がさ~」若干コアな話題を入れていくと、本当に好きな子はどんどん知っている情報を話してくれます。
「うわ~そこまでは知らんわ。ちょっともっと教えてよ。」
勉強を教えられると思いきや、先生が「もっと教えてよ!」って立場をあえて逆転。
初日に「先生もたくさん知らないことがあるから、あなたは物知りね!教えてね」というムードを作るってとても大切です。
2日目:質問はシンプルに。努力の過程を大きく褒めて
2回目の授業では、前回よりも少しだけ視線を合わせてくれるようになりました。でも授業の答えはなかなか出ないよう。間違えるのが怖いのか恥ずかしいのか…。
「じゃあ答えはどっちと思う?」二択まで絞ります。
それでも出ない場合は、二枚のカードを出して「左、右どっち?」指をさしてもらう作戦に切り替え。
カードで文法を教える時も、フォニックスを教える時も手足をかなり大きく動かし、
ジェスチャー交じりで教えていきます。「このジェスチャーをしたら疑問文の話をするとき。」そんな風にジェスチャーと文法を絡めて印象付けると、目が離せなくなります。
ちゃんと答えられたら「ようわかってるや~ん。ちゃんと覚えていたんや。ちゃんと聞いてた証拠やな。スゴイやん。」と大きく褒める。
授業態度、さっきまでやっていたミスをしなかったこと、間違いに気づいたこと、過程の努力を誉めるように心がけています。
正解・不正解よりも「やりとりを楽しむ」時間が、子どもの心のドアを少しずつ開けてくれます。
3日目:一日目と比較して成長に気づいてあげる
3回目の授業。「いつも授業遅れず入ってくれてありがとうね!」と感謝の言葉。
「宿題も忘れずしてくるから、きっと伸びると思うよ。」と将来の期待もちゃんと表現します。
単語テストからスタート。すると一日目よりも正解率がぐんとアップ。これはチャンスです。
「え!ど、ど・・・どうしたん!?なにがあった?覚醒した!A君がついに覚醒した!」
驚きを隠せない!という感じで「先生嬉しすぎて死んじゃう!」ってな具合に褒めます。
「何があったの?」と聞くと「言われた方法で小テスト家でやってみた」と自習をやっていたことを告白。
「やればできる子や~ん!先生知ってた~!ちゃんとやればできる子って知ってたよ~。
しかもこの方法意味があるってわかったやろ?実績出てるやん!」
成長を褒めつつ、言われた通りにやれば結果がでることも実感させます。
「ちゃんとA君頑張ってますよってお母さんにもご報告しておくからね!喜ぶよ~お母さん。」というとお顔はニコニコに。保護者様も交えて一緒に成長を喜ぶムードにしていきます。ここまでくると関係性が出来上がってきます。
この日から、学習内容にもぐっと集中できるようになりました。
「好き」が芽生えると、吸収力は驚くほど変わります。
まとめ:まず“英語”よりも“人”
私は授業で、まず「英語を教える」よりも「この先生となら話してみたい」と思ってもらうことを大切にしています。
なぜなら、子どもにとって“人”への信頼が、勉強への入り口になるからです。
お子さんが勉強に前向きになれない時は、「内容」だけでなく「関わる人」から変えてみるのも一つの方法です。もしお子さんが英語を避けてしまっているなら、その“最初の一歩”を一緒に作るお手伝いができるかもしれません!
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