英単語の舞台裏⑯
2025/6/26
英単語の舞台裏⑯
Appropriate
〜ふさわしいとは〜
こんにちは、英語担当のバックスターです。
今日の言葉は appropriate。
「適切な」「ふさわしい」と訳されることが多い単語です。
たとえば、
appropriate behaviour(適切なふるまい)
appropriate clothing(場にふさわしい服装)
公共の場や人間関係の中で「空気を読む」力と結びつけて使われることも多い言葉です。
「誰がふさわしさを決めているのか」という問いが、浮かび上がってきます。
文化、時代、立場、そして見る角度、
それぞれによって、appropriate は少しずつ形を変えます。
「appropriate」とされる背景には、
長く続いてきた価値観や、静かに守られてきた枠組みがあるでしょう
英語にはこんな表現があります。
It’s not appropriate to say that here.
今ここでそれを言うのはふさわしくない。
この一言には、相手を思いやる配慮と同時に、
言葉を選ぶ緊張感も含まれています。
Appropriate とは、単なる「正しさ」ではなく、
場や相手の観察と、
今の自分にできる最善のバランスを取る力だと思います。
正しすぎても、伝わらない。
自由すぎても、届かない。
そのあいだを行き来する感覚こそが、
この言葉の本当の意味だと思います
だからこそ私たちは、言葉を、空気を、そして自分自身を
丁寧に調整する必要があるのだと思います
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