高校数学

高校数学の攻略②「数学を好きになる方法とその必要性」

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2023/2/28

こんにちは、講師のあさむらです。

先日のブログの続きになります。前回のブログを読んでいない方はこちらからどうぞ。

https://manalink.jp/teacher/13583/blog/1287


では本題に移りましょう。

数学が苦手な方が、高校数学を攻略するための道筋は下記の3STEPであると前回お話をしました。

①できる喜びを通じて、数学を好きになる

②数学特有の考え方(論理的思考力)を身に着ける

③問題演習で多くの問題に触れ、パターンを知る

本日は①についてお話します。


数学が嫌いな理由って何だろう?

数学が嫌いな方はなぜ嫌いかというと

「授業を聞いてもわからない」「問題が解けない」「テストで良い点数が取れない」

こういった理由がほとんどです。さらに掘り下げると、これらの理由は結局、

「数学が解ける人もいるのに、自分は解けない。周りと比べて私は劣っている。だから数学は嫌なんだ。」という潜在意識に帰結するのです。

もし高校数学が難しすぎて、全国の高校生誰もわからない、誰も解けないというものだとしたら、本当に数学が嫌いになるでしょうか。

「数学は誰も解けないんだから、別にいいや。」と諦められるのです。嫌いにも好きにもならないでしょう。

数学という学問を介して、周囲との差を感じ劣等感が生まれる、これが数学が嫌いになる所以です。

しかし、そんな嫌いな数学がふと「わかる!」「解ける!」「クラスで1番を取った!」となれば、嫌いだった分余計に好きに転化させることができるのです。

つまり、数学が嫌いであればあるほど、好きにできるチャンスが大きいという訳です。


そもそも数学を好きになる必要はあるの?

もし、あなたが数学は嫌い、だけど点数は及第点だ、という稀有な方であれば好きになる必要はないでしょう。

しかし、数学が苦手でこれから得意へと変えたいというのであれば、好きになる必要があります。なぜ好きになる必要があるのでしょうか?

たとえば、1つ想像してみてください。

何か好きなアニメや好きな著名人、なんでもいいので好きなものはありますか?

そして、好きなものについて知ってることや考えていることを想像してほしいのです。

たとえば、あなたが「某Youtuber」が好きだとします。あなたはもちろんそのYoutuberの動画は欠かさず見ますし、動画更新はいつかいつかと首を長くして待ち望みます。

動画の内容はよく覚えていますし、生年月日や出身地までも調べて覚えているかもしれませんね。

一方、クラスのあまり関わりのない子についてあなたはどれだけ知っているでしょうか。

生年月日なんてもちろん、入っている部活や通学手段、下の名前すらも知らないかもしれません。

つまり、好きなことに対してはアンテナを張り、知的好奇心が自ずと働き、知ったことは不思議と覚えてしまうのです。入試にも定期考査にも出ないのに、覚えているのです。


高校数学こそ「好き」が武器になる

高校数学は、入試を乗り越えるために相当量の問題演習を必要とします。

もし数学が嫌いとしたら、どれだけ苦しい戦いになることでしょう。

一方で、数学が好きだとしたら、他の教科よりも優先して問題演習を続けるのではないでしょうか。数学に充てる勉強時間に差が出るのは当然ですね。

それだけではありません。1問1問から得られる気付きにも差が生まれます。

数学が嫌いであれば、数学の問題演習はきっと「学習」ではなく「作業」になってしまいます。ただ解いて、正解を見て、答えをノートに写して、終わりです。何の気づきも学びもありません。

数学が好きであれば、1問1問を大切にして頭でよく考えて問題を解きます。解けなくても、頭でよく考えた分、答えを見た時の印象は強くなりますね。「なるほど!そういう解き方をすればよかったのか!!」と気付くことができます。この気付きはしばらく頭に残ってくれますので、同様の問題を見た時には、「あの時の解き方で同様に解けそうだ!」と理解し、問題を解くことができ、さらに数学の面白さに気付くことでしょう。

これこそが高校数学を好きになる必要性なのです。

ちなみに、他教科でも好きと嫌いとでは差が生まれます。全教科好きになれとは言いません。

ですが、せめてすべての教科において、その教科ならではの好きな部分を1つ見つけて下さい。

きっとその好きな部分があなたの努力を結果へと後押ししてくれます。


高校数学をどうやって好きになるのか?

「好きになる必要性はわかったけど、好きになれる自信がない。」という方もいらっしゃるでしょう。

たしかに魔法がかかったように、明日から数学が好きになるなんてことは残念ながらありません。

それでも大事なのは、「成長を意識的に感じること」になります。

私が数学が苦手な方を指導する上で大切にしているのは、

  1. わからなかった基本例題をわかるように優しく工夫して伝え、わかる面白さを味わってもらう
  2. 理解できた内容をもとに、解けなかったはずの問題を解けるように指南し、解ける嬉しさを感じてもらう
  3. これらを重ねて、1つの得意分野を作ってもらう

この「好きにつなげる3箇条」を経験してもらうことなのです。

たった1つの成功体験はとても強力で「自分でも数学で得意分野ができた」という体験は、大きな自信へとつながり、「次はこの分野を勉強したい!」と思えるようになるのです。

1人でもこの過程を踏むことはできますが、1人だとどうしても「やっぱりわからない」や「やっぱり解けない」という感情に苛まれ、挫折してしまうことがほとんどなのです。

ですので、大事なのが「成長を意識的に感じること」であり、「できないことに落胆しないこと」です。

そもそも、数学が苦手なのですから「できなくて当たり前」であり、「わかれば成長」「解ければ大成長」な訳ですよね。


私自身の体験談

私もこの「ポジティブ思考」「好きにつなげる3箇条」でたくさんの生徒さんの「嫌い」「好き」へと変えてきました。

なぜ私がそこまで「嫌い」を「好き」に変えることを重要視しているかというと、それが私自身の成功体験でもあるからです。

私が高校生のとき、国語が大嫌いでした。中学までは国語は苦手ではなかったのに、高校から点数が取れなくなり「国語から裏切られた」気持ちだったのです。

当然、得意な数学や物理に勉強時間は割かれ、国語はみるみる苦手になり嫌いになっていきました。センター試験(現在の共通テスト)で900点のうち200点を占める国語を、私は見捨ててしまったのです。

さすがに危機感を感じた高校3年生の夏に、個別の先生に相談したのです。先生は現代文よりも数学が得意な先生でしたが、現役高校生のときに、新しい考え方を知って点数が取れるようになったというのです。

先生には時間をかけて、その新しい考え方をわかりやすく教えてもらい、本当に自分にはない考え方で目から鱗だったのを今でも覚えています。そして実際の過去の入試問題を試しにやってみると、不思議なことに解けたのです。非常に驚きました。

その後は、「新しい考え方・解き方を使って、もっと他の問題も解いてみたい」と思い、自ら書店で問題集を購入し、たくさん問題を解き続けた上に、「古文と漢文はもっと簡単だと聞くから、やってみよう」と思い、古文漢文の勉強も頑張れたのです。

結果、いつも模試で200点中100点前後だった国語が、本番ではなんと160点を取ることができたのです。


最後に

誰でも「嫌い」は「好き」に変えられます。「どうせできない」と決めつけているだけです。

そして、「好き」に変えられるのなら、1日でも早い方が良い。

私は理系だったため、入試における国語の点数配分が低く、何とか間に合いました。

もし入試で数学を使うのなら、数学の点数配分が高いのなら、いずれは対処しないと合格には届きません。

嫌悪感を捨て、改めて数学と向き合ってみてはいかがでしょうか。

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