【高校受験・大学受験】夏休みの社会、全部覚えられなくても大丈夫
■「忘れた=失敗」ではない。9月から伸びる受験生の社会の復習法
夏休みも、いよいよ終わりです。
受験生の皆さんは、この夏、社会をどれくらい勉強できたでしょうか。
地理、歴史、公民。
大学受験生なら、日本史、世界史、地理。
夏休みの間に、たくさんの知識を覚えてきた人も多いと思います。
一方で、夏休みの終わりに一問一答を開いてみると、
「……あれ?これ何だっけ?」
「夏に覚えたはずなのに思い出せない」
ということもあるでしょう。
ここで、
「せっかく勉強したのに忘れてしまった」
と落ち込む必要はありません。
社会の勉強では、忘れること自体は決して失敗ではないからです。
むしろ大切なのは、
忘れたときに、もう一度思い出すこと。
今回は、夏休み最後の時期にやっておきたい社会の復習方法と、9月からさらに伸ばすための考え方について解説します。
■「忘れた=勉強が無駄」ではない
夏休みに一度覚えた内容を、数週間後に忘れてしまう。
これは珍しいことではありません。
例えば、
「フランス革命の年号を覚えた」
「江戸幕府の三大改革を覚えた」
「日本の工業地帯を覚えた」
としても、時間が経てば思い出せなくなることがあります。
しかし、
一度覚えたことを忘れる→もう一度思い出す
という経験を繰り返すことで、知識は少しずつ定着していきます。
だから、
「忘れてしまった=夏休みの勉強が無駄だった」
ではありません。
むしろ、
「忘れていることに気づいた=もう一度復習するチャンス」
と考えてください。
■夏休み最後は「全部やり直す」のではなく弱点を探す
夏休みが終わるからといって、
「社会を最初から全部復習しよう」
とする必要はありません。
それでは時間がいくらあっても足りません。
まずは、
「自分がどこを忘れているのか」
を確認しましょう。
例えば一問一答を使って、
◎ すぐ答えられる
→ ひとまずOK
△ 答えに迷った
→ 要復習
× 全く分からない
→ 優先的に復習
というように分類します。
これだけでも、自分の弱点がかなり見えてきます。
■社会の復習は「思い出す」ことから始める
教科書を最初から読み直す前に、まず問題を解いてみましょう。
例えば、
「鎌倉幕府を開いた人物は?」
「日明貿易で使われた証明書は?」
「日本の三大都市圏は?」
といった問題を解きます。
ここで答えられなかったものを確認します。
この、
思い出そうとする→答えを見る→もう一度思い出す
という流れが重要です。
ただ教科書を読み直すだけよりも、
「自分が何を忘れているのか」
が明確になります。
■高校受験生は3分野のバランスを確認
高校受験生は、
地理
歴史
公民
の3分野について確認しましょう。
例えば、
「歴史はかなりできる」
「地理の資料問題が弱い」
「公民はまだ学校で習っていない部分がある」
という状態なら、それぞれ同じ時間を使う必要はありません。
苦手な分野に時間を多く配分する
ことが大切です。
■地理は「忘れた用語」だけで終わらせない
地理の復習では、用語を思い出すだけでなく、
地図や資料も一緒に確認しましょう。
例えば、
地形
気候
農業
工業
人口
貿易
都市
などです。
「関東地方の工業が盛んな理由」
「北海道で農業が発達している理由」
「人口が都市部に集中する理由」
など、
「なぜ?」
まで説明できるか確認してみてください。
社会は単純な暗記だけではありません。
知識と理由がつながると、初めて見る資料問題にも対応しやすくなります。
■歴史は「出来事のつながり」を確認する
歴史は、忘れた人物名や年号だけを覚え直すのではなく、
歴史の流れ
を確認しましょう。
例えば日本史なら、
開国
↓
尊王攘夷運動
↓
大政奉還・王政復古
↓
明治維新
↓
近代国家の形成
というように、
「何が起きたから、次の出来事が起きたのか」
を考えます。
世界史でも、
ルネサンス
↓
宗教改革
↓
大航海時代
↓
主権国家の形成
↓
市民革命
というように、出来事をつなげてみましょう。
こうした「流れ」が理解できていれば、細かい用語を忘れていても、もう一度覚え直しやすくなります。
■大学受験生は「忘れたところ」を恐れない
大学受験の日本史・世界史では、覚える量が非常に多くなります。
そのため、
「夏休みが終わるまでに全部覚える」
という考え方では苦しくなってしまいます。
大切なのは、
夏休みに一度学習した内容を、秋以降に何度も復習すること
です。
特に、
政治史
外交史
文化史
社会経済史
宗教史
近現代史
など、自分の苦手なテーマを把握しておきましょう。
9月からは、その弱点を演習の中で少しずつ埋めていきます。
■(最重要)世界史は「地域ごとのつながり」も確認
世界史の場合、時代だけでなく、
地域同士の関係
を見ることも重要です。
例えば、
「ヨーロッパで起きた出来事」
だけを見るのではなく、
「そのときイスラーム世界では何が起きていたのか」
「中国ではどの王朝だったのか」
「ヨーロッパの進出がアジアにどう影響したのか」
と考えてみます。
世界史は一つひとつの国の歴史をバラバラに覚えるより、
同じ時代に世界で何が起きていたのか
を意識すると、知識がつながりやすくなります。
■日本史は「人物・制度・出来事」をセットで
日本史も、
「人物名だけ」
「年号だけ」
で覚えないことが大切です。
例えば人物を覚えるなら、
人物 → 何をしたか → なぜ重要なのか
までセットにしましょう。
制度についても、
制度 → 誰が作ったか → 何のためか → その後どうなったか
とつなげていきます。
こうした学習をしておくと、記述問題や正誤問題にも対応しやすくなります。
■地理は「統計の意味」を考える
大学受験の地理では、統計資料を読み取る力が重要です。
例えば、
「この国は人口が多い」
という知識だけではなく、
「なぜ人口が多いのか」
「なぜこの産業が発達しているのか」
「この統計から何が読み取れるのか」
まで考えます。
夏休み最後の復習では、
知識問題+資料問題
をセットにすることをおすすめします。
■一問一答だけで終わらせない
一問一答は、社会の基礎知識を確認するのに非常に便利です。
しかし、
一問一答で答えられる=入試問題が解ける
とは限りません。
入試では、
グラフ
地図
写真
統計
文章
複数の知識
を組み合わせて考える問題が出題されます。
そのため、
一問一答 → 実戦問題 → 解き直し
まで行いましょう。
■夏休み最後の1週間のおすすめスケジュール
高校受験生
月曜日
歴史の一問一答+間違い直し
火曜日
地理の資料問題
水曜日
公民の基礎確認
木曜日
歴史の実戦問題
金曜日
地理・公民の実戦問題
土曜日
社会総合問題
日曜日
1週間の間違いを総復習
すべてを完璧にしようとする必要はありません。
「間違えたところを確実に減らす」
ことを目標にしましょう。
■大学受験生は「秋の演習」に備える
大学受験生は、9月以降に問題演習が増えていきます。
そのため夏休み最後には、
「問題を解くための基礎知識がどこまで身についているか」
を確認してください。
例えば、
世界史:近現代史が弱い
日本史:文化史が弱い
地理:統計問題が弱い
というように、具体的にします。
9月からは、
「社会を勉強する」
ではなく、
「近現代史を毎週復習する」
「統計問題を週2回解く」
というところまで具体化できると理想的です。
■9月からの社会は「忘れる→思い出す」の繰り返し
社会の学習は、夏休みで完結しません。
むしろ、
夏休みに覚える
↓
9月に忘れていることに気づく
↓
もう一度復習する
↓
模試や問題演習で使う
↓
また忘れた部分を復習する
というサイクルを繰り返していく教科です。
だからこそ、
「夏休みが終わった時点ですべて覚えていなければならない」
と考える必要はありません。
■夏休み最後に「できるようになったこと」を確認しよう
ここまでの記事でもお伝えしてきましたが、社会についても、
「できなかったこと」だけではなく、「できるようになったこと」
を確認してください。
例えば、
江戸時代の流れが分かるようになった
明治時代の出来事がつながるようになった
世界史の王朝の流れが整理できた
地図問題に慣れた
統計資料から特徴を読み取れるようになった
公民の用語がつながってきた
こうした変化があれば、それは立派な成果です。
■夏休みに思うように勉強できなかった人へ
「夏休み、もっと社会をやればよかった」
と思っている人もいるでしょう。
でも、大丈夫です。
受験は夏休みだけで決まるものではありません。
夏休みに十分勉強できなかったのであれば、
9月から取り戻せばいい。
夏休みに覚えたことを忘れていたのであれば、
もう一度覚えればいい。
模試で思ったような点数が取れなかったのであれば、
間違えた原因を一つずつ潰せばいい。
受験勉強では、
「一度も失敗しない人」が強いのではありません。
「失敗した後に、また勉強を続けられる人」が強いのです。
■まとめ
夏休み最後の社会で大切なのは、
「全部覚えたかどうか」ではありません。
重要なのは、
何を覚えたのか
何を忘れているのか
何が問題になると解けないのか
9月から何を復習するのか
を把握することです。
そして、
「忘れたから失敗」ではなく、「忘れたからもう一度覚える」
と考えてください。
社会は、一度覚えただけで完成する教科ではありません。
何度も思い出し、問題で使い、また復習する。
その繰り返しによって、知識が少しずつ強くなっていきます。
■最後に、受験生の皆さんへ
夏休み、本当にお疲れさまでした。
毎日勉強した人もいるでしょう。
部活と勉強を両立した人もいるでしょう。
思うように時間を作れなかった人もいるでしょう。
計画通りにいかなかった日もあったと思います。
でも、
夏休みの過ごし方だけで、皆さんの受験が決まるわけではありません。
ここから学校生活が始まり、模試が増え、問題も難しくなっていきます。
時には、
「自分は本当に合格できるのだろうか」
と不安になることもあるでしょう。
そんなときは、今日できることに目を向けてください。
英単語を10個覚える。
社会の問題を10問解く。
昨日間違えた問題をもう一度解く。
それだけでもいいのです。
大きな目標に向かって、一日一日を積み重ねていきましょう。
夏休みは終わります。
でも、皆さんの受験勉強はここからも続いていきます。
そして、夏に頑張った経験は、これから先、必ず自分の支えになります。
夏の努力を、秋の得点へ。
ここからまた、一緒に頑張っていきましょう。
この先生のおすすめコース
- 難関高校(県立トップ校・私立上位校)を目指す生徒
- 社会が苦手で、「覚えるだけ」から抜け出したい生徒
- 定期テスト対策だけでなく、高校受験の記述・資料問題にも対応できる力をつけたい生徒
このブログに関連するオンライン家庭教師はこちら
社会のおすすめの指導コース
- 東大・京大・一橋大をはじめとする最難関大を志望する生徒
- 国公立二次・私大入試の日本史で論述問題が出題される生徒
- 日本史論述頻出のテーマ・書き方・思考法をマスターしたい生徒
- 歴史は暗記ばかりでつまらないと思っている方
- 定期テストで歴史総合の得点アップを目指したい方
- 歴史総合の分からないところを質問してみたい方、解説してほしい方
- 何を覚えればいいかわからない
- テストで良い得点をとるためのコツを知りたい
- できればテストのふり返りも習慣にしたい
- 入試本番までに日本史の得点を伸ばしたい
- 日本史が他科目の足をひぱってしまっている
- 日本史の学習方法が分からない
- 中学地理の基礎的な知識を固めたい方
- 中学地理で定期テストの点数をUPさせたい方
- 学校の地理の授業だけではなく、全般的な地理的知識を高めたい方