親子の会話が記述力をつくる
2020/11/1
中学受験生を見てると、小さい頃から活字に慣れておくのは重要だな〜と思います。
中学受験を始めた小学4年生あたりの塾のテストでは、最初は生きもの系とか具体的な説明文です。しかし、高学年になると例えば主観・客観など、語彙の抽象度がグッと上がってきます。
そのとき助けになるのは、活字の慣れと、日常レベルの語彙感覚。
最初はおしりたんていでもゾロリでも、子どもが食いつきそうなものならなんでもいいと思います。
記述の基礎づくりは、日々の会話から
中学受験から東大まで、国語の読解の基本の問いはほぼ変わりません。
それは、
「どういうことか」
「なぜか」
の2つなのです。
この2つの問いにどれだけ向き合ってきたかが、のちのち大きく関わってくると思っています。
対策は、小さい頃からの日々の親子のやりとりでも可能です。
ドリルより保育園の先生より、身近で問いかけてくれる存在は、やはり保護者ですから。
「どういうところがカッコよかった?」
「なんで?」
いっぱい質問し、正しく答えられればOKです!
いざ国語の記述に取り組んだときに、「問いの答えになっていない」「理由を聞いているのに『〜から』で終わっていない」なんてことが少なくなると思います。
うちの5才の例:
(おじいさんが亡くなったときに親が「悲しいなあ」と言うのをきいて)
「ぼくはかなしくないよ」
「…なんで?」
「いっぱいあそんだから」
・・・ちょっと泣きそうになりましたね。
受験ではさらにブラッシュアップが必要
ただ、日常の問答がそのまま受験に使えるかというと、そうとも限りません。
中学受験になると、問いの精度を上げなければいけなくなります。
例:なぜ「ありがとう」と言ったのか?
日常会話:親切にしてもらったから。
受験生がすべき解答:
親切にしてもらったので感謝の気持ちを伝えたかったから。
この精度上げの時に、どれだけ親子で会話してきたか、読書で文例に触れてきたかが響いてくるのだと思います。
大手塾の説明会でも国語の先生が、語彙、漢字をやるのは当たり前で、「家庭内での会話」が重要と言っていたと聞きました。
言葉の表現は「自己」から「他者」へ
そう考えると
「どういうことか」
「なぜか」
は幼児期に「自己」を表現することから始まるのかもしれないですね。
自分の気持ちを正しく、豊かに表現できれば、「他者」である著者の考えや、登場人物の心情を適切に表現できる基礎ができるのだろう。
幼児への発問は、「表現力」も育てるし、同時に「自己肯定感」を育てる重要な過程だなと思います。
う〜ん、会話って大事!
参考にして下さい。
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