四技能と入試
2020/10/25
こんにちは!
今日は、四技能と入試について、お話しします!
四技能とは、言語能力の基礎をなす
Reading「読む」
Listening「聞く」
Speaking「話す」
Writing「書く」
の4つの技能のことで、英語に限らず、言語習得のために必要とされる四つの分野の能力のことです。
レーダーチャートをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。
ミルクボーイの漫才で言うところの、コーンフレークの五角形みたいなものです(笑)
Reading・Listening・Speaking・Writing
それぞれの能力がなるべく、それこそコーンフレークのように全て埋まっているのが理想です。
けれど、多くの中学生高校生では、実際にそうなることは珍しく、大体が小さくまとまった形になっているか、Readingだけ突出していたり、Speakingだけやたらとできたりと、歪な形をしていることが多いのが現状です。
少し現状を見てみましょう。
CEFR「セファール」と呼ばれる外国語運用能力を測る指標を基にお話ししていきます。
日本人の全体の約80%が、ざっくり言うと、「仮にゆっくり話してもらったとしても、自分に関係のある物事でさえ、話をすることができない」という英語レベルであるということがわかっています。もちろん、聞くだけはできるとか自分のことをスピーチすることはできるとかも含まれていますが、「話ができない」「意思疎通ができない」という状態です。
80%が英語ができないと言われるとびっくりしますが、「5人に1人は話せる」という割合ですから、職場の同僚やご友人を思い浮かべてみると、なんとなく実感いただけるのではないかと思われる数字です。
学生レベルで言うと、中学生の約40%がA1と呼ばれる段階で、「ゆっくり言われれば、日常的なやりとりや基本的な言い回しができる」状態。高校生の約40%がA2と呼ばれる段階で、「ごく基本的な、自分と直接関係がある領域に関してはよく使われる表現が理解でき、単純で直接的な情報交換に応じられる」状態。逆に言うと、中学生の60%は「ゆっくり言われても日常的なやりとりや基本的な言い回しができない」状態で、高校生の60%は「自分の関係のある領域についても情報交換ができない」状態だということです。
やはりギョッとする数字ですが、クラスの半分よりちょっと少ないくらい位の人が、英語でちょっとしたコミュニケーションが取れる、と聞くと、なんとなくイメージできるかと思います。
もちろん、これは数年前のデータなので、現在の状況は改善しているかもしれませんし、お子様、もしくは、あなたが当てはまるとは限りません。ただ、こうした状況から、英語教育改革や入試改革が行われている訳です。
この話をするとよく「英会話教室に行かせなきゃ」とか「やっぱり英語話せたほうが良いもんね」とか…。そういった話題になるのですが、実はそう簡単な話ではありません。
この四技能は「相関性が薄い」ということが、様々な研究で示唆されています。つまり、「それぞれ独立した技能である」ということです。要は、読めるからといって聞けるようにはならないし、書けるからといって話せるとは限らない、ということです。
話せるようになりたいなら話す。読めるようになりたかったから読む。
日本語でも、ものすごく文章が上手だけど話下手な人もいますし、めちゃくちゃ話上手だけど本読むのが遅い人もいます。言われてみれば「当たり前」のことです。言われてみると「そりゃそうだ」って話なのですが、人間なかなか認められません。聞いてるだけで話せるようになりたいですし、読んでるだけで書けるようになりたいものです。
では、「入試」を考えると、どうでしょうか?
忘れられがちなのは、入試では、これらの四技能に加えて、Solving「解く」力が必要です。
大きく英語の試験は3種類あります。
一つ目は、英検やTEAPなど、「四技能試験」と言われる試験です。
読んで字のごとく、四技能を満遍なく向上させる必要があります。四技能試験の点数によって、個別試験を免除されたり、個別試験の点数に加点される場合もあります。筆記分野では「解く」必要があります。筆記で点を取れなければ、せっかくスピーチ・面接等で高得点でも、スコアが取れなかったり合格しない場合もあります。
二つ目は、共通テスト。
”Reading”と”Listening”の能力を使って、問題を「解く」必要があります。
全ての国公立大学を受験する際に必要で、私立大学でも、例えば立教大学のように、英語の試験を全面導入する大学もあります。特に国公立大学の場合、点数が取れなければ、どんなに通いたくても、受けることすら叶わなくなる場合があります。
三つ目は、私大や国公立二次試験などの個別試験。
大学によって様々ですが、主に”Reading” “Writing” “Listening”の技能を使って、問題を「解く」必要があります。共通テストよりも難しいレベルの問題を解きたいのであれば、より難度の高い英文を読む必要があります。
全ての試験において、「四技能は土台」なのです。それに加えて”Solving”「解く」力が必要なのです。入試の問題では、なんとなく解ける、なんて問題はありません。「なんとなく解けた」は「勘」「運」です。試験である以上、論理的に答えにたどり着く必要があり、論理とは「なんとなく」を排除したものであるからです。
四技能は、家でいうところの「基礎」です。
得点や試験結果は「外装」で、解くために必要な「知識や論理的思考力」は「柱」です。
せっかく家を建てるなら、「外見はすごくいいけど中身スカスカで基礎がブロック材」より
「地味な見た目でも柱がしっかりしてて基礎がセメント」の家の方が良くないですか?
しっかりと「四技能」の練習を積んで、その上に入試や試験に対応する「解く力」を身につけることで、確かな英語の力を手にし、入試にも受かる。そんな未来の方がワクワクしませんか?
どうやればいいの?どういった方法があるの?
ご相談もお待ちしています!!ぜひ一度お話ししてみましょう!
それでは、今日はここまで。
お読みいただきありがとうございました!
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