文章を絵にする
「絵本を読むのは好きだけど、文字だけの本はあまり読もうとしない。」
そういったお子様の様子を教えていただくことがあります。
『文章を絵にする』という課題を授業で行うようになったのは、生徒さん達に読書を楽しいと感じてもらうにはどうすればいいのだろうと考えたのがきっかけでした。
たとえば、私たちが物語を読んで内容を理解し、かつ楽しいと感じるとき、頭の中で文字という記号を絵なり図なり、自分にとって意味のある何かに置き換えているのではないでしょうか。つまり文字を読むだけで“楽しい”と感じるには、文章から場面の情景などをイメージする力が必要だと考えたのです。
実際に取り組んでみると、最初に期待したことの他にもさまざまな効果があることに気づきました。最近では「文を絵にする」方法をいろんな形で授業に取り入れています。
以下に、生徒さん達と取り組んでいる課題や、その効果を記しました。ご参考になりましたら幸いです。
①勉強っぽくなくて楽しい!!
「絵を描きましょう」というと、なんか楽しいことができると感じてくれるようです。この「楽しい」という感覚がとても大切です。もちろん、絵がうまいか下手かは問題ではないので、最初に私が棒人間みたいな下手な絵を見本として書くなどして「こんなのでもいいよ~」と安心してもらいます。
②何度も読み返す。
日頃は読み飛ばしをしがちな生徒さんも、文章を絵にしようとすると、何度も「抜けているところはないか」と文を読み直して確認します。きちんと文章を読む習慣に結び付けていきたいと思っています。
③わかったことと、わかっていないことがはっきりする。
わかっていないことは絵にできません。したがって、物語文の一場面や説明文の実験方法などを絵にしてもらうと、生徒さんの理解できていない個所がよくわかります。そこを話し合うようにすると、生徒さんの理解が深まります。
④考えを整理できる。
「好きなゲームについてどんなところが面白いのかを紹介してみて。」「読んだ本の感想を絵と短い言葉で書いてみて。」などと提案して紹介図(短いコメントや関係を表す矢印などを入れる)を書いてもらいます。膨大な情報の全てを絵にすることはできませんので、必要な情報を選択することになります。その過程で自分の考えを整理してまとめる力がつきます。
⑤自分の考えを伝える力がつく。
④で作った図をもとに、自分の考えたことやお話のあらすじを伝えてもらいます。そうすると、図や絵のない時に比べて、とても上手に話すことができます。また、この図を下書きメモとして活用し、作文を書く作業へとつなげていくこともあります。
☆文章を読んでわかりにくいと感じた時に、絵や図にしながら情報を整理して考える習慣は、算数の文章問題でも役立ちます。今後も楽しみながら力をつけていけるように、授業の中で取り入れていきたいと思っています。

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