#99 虹の色はいくつ?~How many colors does a rainbow have?~
2022/12/10
「虹の色はいくつありますか?」と訊かれたら、みなさんはいくつと答えるでしょうか?
ほとんどの日本人は「7」と答えると思います。赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色ですね。
ですが、虹を見て実際にこの7色を確かめられた経験がある人は意外に少ないのかもしれません。
* * *
私たち日本人にとっては意外ですが、実は世界の全ての国・地域で「虹=7色」と考えられているわけではありません。
たとえばアメリカでは、虹の色は「6色」とされることが多いようです。(ちなみに、アメリカと同じ英語使用国のイギリスでは、虹の色は「7色」とされていて、violet(紫)、indigo(藍)、blue(青)、green(緑)、yellow(黄)、orange(橙)、red(赤)の頭文字をつなげてvibgyorという暗記法まであるとか。一部の辞書では、このvibgyorを見出し語に掲げています!日本語には残念ながらそうした暗記法はないですよね…。)
そもそも虹の色は、お互いに明確な境界線で区切られた色の集まりではなく、境界が曖昧な色の連続体になっています。なので、その色の連続を「7色」に分けるのか、それとも「6色」と考えるのかは、あくまでも文化ごと(あるいは言語ごと)の約束事に過ぎず、どれが正解かという判断を下すことができない問題なのです。
西アフリカ・リベリアのバサ族が話すバサ語では、虹の色は「2色」に分類されているのは、「虹=7色」と刷り込まれている私たちには確かに驚くべきことですが、しかし今述べたように「色の連続体である虹を何色に区切るかは文化的な問題である」と考えれば、「2色」に区切る文化が存在することも納得はできるのではないでしょうか。
この先生の他のブログ
バケツをひっくり返したどころではないIt was raining so hard, people were jumping into the river to save themselves from drowning.凄い大雨で、人々は溺れないようにと川に飛び込んでいた。 先生もいろいろと大変なの...
6月は梅雨の季節で、もしかしたらあまりいいイメージのない時季かもしれませんが、しかし1年でこの時にしか見られない花があると思えば、楽しみを見つけられるのではないでしょうか。紫陽花(アジサイ)はこの時季におなじみの花ですが、花菖蒲(ハナショウブ)もまた初夏にしか見られないものです。今回は、茨城県の水郷...
前回のブログでは、物事の「始まり(beginning)」についてのことわざを取り上げました。Everything has an end.「全ての物事には終わりがある」ということで、今回は物事の終わり(ending)にまつわることわざをいくつか取り上げてみます。* * *The end...
どんな物事にも「始まり(beginning)」があります。宇宙が始まったのも、ビッグバン(big bang)によるとされています。聖書によれば、この世界は神(God)の創造によって始まったとされています。In the beginning God created the heaven and the...