#7 英語学習の道具たち~文法書編~
2021/4/30
ここまで、英語学習を進める上で必要な道具である参考書・問題集・辞書についてお話ししてきました。
今回は「文法書」について見ていくことにしましょう。
ことばの意味が分からない時に調べるのは辞書ですが、文法について分からないことがあった時に調べるのが文法書です。
文法書にも細かく言うと2種類あります。「①高校生を主なターゲットとした文法書」と、「②高校生だけでなく大学生・社会人・英語のプロもターゲットとした文法書」の2つです。(多くの高校で生徒に配布される文法書はふつうは①の方です。)当然①よりも②の方がレベルは高くなります。
①の文法書のほとんどは書名に「総合英語」という表現が含まれています。『総合英語フォレスト』『総合英語エバーグリーン』『総合英語One』『総合英語be』『ゼスター総合英語』『ジーニアス総合英語』…
これらの文法書の特徴は、高校英文法の全範囲を網羅的かつ体系的に扱っているということです。なので、高校生・受験生がふだん英語を勉強する中で出くわす様々な文法についての疑問のほとんどは、こうした文法書を調べれば解決します。
文法の分からないところをピンポイントで調べる以外に、文法書にはもう1つの活用法があります。それは、「自分の苦手な文法項目の箇所を通読する」というものです。たとえば「不定詞」に苦手意識があるなら、文法書の「不定詞」の章だけを通読するのです。文法書には説明だけでなく例文も豊富に載っているので、納得しながら読み進めることができるでしょう。
もう1つのよりハイレベルな②の文法書(代表例は『ロイヤル英文法』)の方は、英語が得意になってから買うというのでもいいと思います。英語が苦手は人には、①の文法書の方が分かりやすいはずです。
* * *
これで英語学習の道具についてのお話は一旦おしまいです。もちろん、今の世の中にはインターネットを始め様々な英語学習ツールが溢れています。それらを活用することも決して悪いことではないのですが、英語を苦手科目から得意科目に変えるには、そして高校生・受験生のさしあたっての最大の目標である大学受験にとっては、あまり多様なツールに最初から手を出すのは得策ではありません。
「参考書」「問題集」「辞書」「文法書」こそが英語学習者にとっての基本ツールであることは昔も今も変わりません。いかに時代が変わろうと、本当の意味で英語ができるようになるための方法は変わりはしないのです。英語とは、他の学芸と同じく、できるようになるまでは苦難の連続です。「文法なんか勉強せずに楽しく英語を学ぼう!」といった甘い言葉(?)を聞くこともありますが、英語はそんな楽に日本人に習得できる言語ではありません。
英語習得への道は大変ではありますが、正しい努力を続ければ必ず通れる道でもあります。それは他の学問の場合と同じなのです。
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自分に必要な道具を揃えたら、あとは一歩ずつ前進あるのみです!
Bon voyage!「道中のご無事を祈っています!」
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