東大英語を読もう(2023年) 7
英語長文の読解方法について、ベテラン講師の視点から説明していこう。今日用いるのは東大の問題だ。東大は、我が国では一、二を争う最高峰だが、その英文には素直なものが多く、問題の出題のされ方も正統派で、決してひねくれたところはない。しかしながら、正確に読み解かない限り、真の理解には達するのが難しい、といった英文だ。これを解説していこうかと思う。なお著作権の問題もありそうなので、ここでは英文は記さない。下記リンクから問題文を入手されたし。受験生諸君、頑張って見られよ!
https://www.yomiuri.co.jp/nyushi/sokuho/k_mondaitokaitou/tokyo/mondai/img/tokyo_zenki_eigo_mon.pdf
では、私の解説を読みながら、令和5年の東大の英語の問題を見てみよう。大問1のIn the 2010sから始まる長文問題だ。第7パラグラフへと進もう。
・No wonder
No wonder SVは、It is no wonder that SV「SがVするのも当然だ」であるが、ここからit isとthatを省いたものだ。一仮主語構文と考えられるが、名詞節のthat節内容は重要情報だ〔重要情報のthat節〕。このthat以下ではよく筆者の意見が表されるので、ここでもthat以下に注目する。Many of us suffer from what psychologists call “time famine.”とある。Time famine「時間の飢餓」は時間が足りないということで、次の文のtime-poorと同意であり、第1パラグラフのtoo little timeに相当する〔言い換え;too little time→time famine→time poor〕(なおcall OCという言い回しが長文にあれば、しばしばCには情報価値の高い語(句)が入るということも覚えておこう。ここではtime famineが入れられており、この長文のテーマでもある)。
・the+旧情報
我々は時間不足に困っているのだ。次の英文は「the attention economyに抵抗せよという声があるにはあるが、時間が足りないという感覚はすぐにはなくなりそうにない」とあり、the attention economyにはtheが付いているので既に前に言われていることであり、第6パラグラフのexperience economyの言い換えと考えられる。第6パラグラフでも言うように、経験経済(=the attention economy)は時間がかかるので、時間不足を解消するためには経験経済に抵抗しなくてはならないのだ。しかし時間不足の間隔がすぐには解消されそうにないのであり、その具体例(または理由)が、次のfor instanceの文に記されることになる。
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