【国語論】問題文をどうしたら速く読めるのか問題
最近の受験の問題文は、かなり長くなっています。
毎年いろんな大学の過去問を10年分くらいやるのですが、
「んーー、なんかどんどん文章長くなってない?」
というのが素直な感想。
現代文は明らかに長文化の傾向があります。
関西圏(京都や兵庫)の公立高校の過去問も。
大学受験で出てもおかしくないレベルの文章が扱われていることがあります。
YouTubeなんかを見ていると、英語や社会なども長文化しているそうですね。
長文化=単純に難易度アップなので、
読解力に難ありな子にはますます厳しくなってきています。
そこで多くなっている質問がこちらです。
「時間が足りません、どうしたらいいですか」
「速く読むにはなにをしたら?」
手を変え品を変えてアドバイスしていましたが、
最終的にたどり着いたのは
・まずは正確かつ論理的に読めるようになること
・そのうえで速く読む・解くの訓練をすること
でした。
対比関係や因果関係、二項(ときには三項、四項、五項・・・なんてのも)対立など
論理的な構造や関係を理解して思考に落とし込まないと
解きにくくて時間がかかる問題が多くなっているのです。
会話もそうですが、相手が何をいっているかを理解できないと
前に進むことはできないんですよね。
で、いろんなお子さんを見ていて感じたのが
中学時代の国語の理解が土台になっているということ、
本が好きで長文を読むことに慣れている子は
自然に読解力が身についているという現象(?)です。
国語の試験は、ほぼ必ず“初見”の問題になります。
大学や学部で出題分野の傾向はあっても
定期テストのように過去に勉強した同じ問題は出ません。
そこが他の教科の受験と大きく異なる点で、
「経験」を生かすことができません。
ゆえに、数学のように時間をかけて考えても
「ひらめく」ことはないのです。
※ひらめきは膨大な経験の上に成り立つものです
つまり必要なのは「本来の読解力」。
正確かつ論理的に読み取る力を養ったうえで、
スピードを身に着けてこそアップするのが「正解率」。
国語力に時間が必要な理由がお分かりいただけたでしょうか。
来年の共通テストまで1年を切って思うことは、
国語苦手民のみんなに一分一秒でも早く、
国語の受験勉強を始めてほしいということです。