これができると国語がわかる その14 山場
2025/7/2
【山場】
小説・物語文ほど得意不得意、好悪が分かれる教材はないのではと思います。
より筆者の個性が前面に出るジャンルであること、
そして名著ほど綿密な構成と掘り下げが為されていることが
大きな原因だと推察しております。
とはいえ、人間が考えるものなので、やはり法則があります。
それが小説の場合は「山場」です。
どれだけ登場人物がいようと、状況が複雑だろうと
必ずやってくるのがクライマックスシーンの「山場」。
登場人物の行動も、感情も、すべて山場に向かって高まっていきます。
この大前提を意識して読むと
筆者の意図も自ずと見えてくるから不思議です。
テストで出るくらいの文量なので
実はこわくないのが小説・物語文なのです。
受験での読み方を覚えれば
「え? もう終わったの?」て感じることでしょう。
京極夏彦先生の鈍器本くらいになると
ただ読むだけで相当の覚悟が必要ですが・・・。
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