秋は英吉利式で
1620年と言えば、日本では徳川幕府が開かれて17年目だが、来年の大河ドラマの主役である徳川家康はもう亡くなり、二代将軍秀忠の治世の頃、太平洋の向う側にある北アメリカ大陸の、西海岸とは反対の東海岸に102名のイギリス人が乗るメイフラワー号という船がたどり着く。これが、元来イギリスの言語である英語が、アメリカに伝わった最初である。アメリカ大陸にはさまざまな国や地域からの植民がおこなわれたせいで、もともとのイギリス英語とは違う「英語」も用いられるもとになった。また、やけに古いイギリス英語がアメリカだけに一部残るという現象もみられた。たまに「米語」と呼ばれるが、それと英語の違いを知るのもなかなか面白い。というより、日本ではアメリカ英語寄りの傾向があるために、米語の方が定着していることが多いので、イギリスに行く場合はイギリス英語をある程度知っていると便利だ。
表現が違う場合、米英どちらの方がピンとくるかということを考えてみよう。エレベーターのことをイギリス英語ではliftという。これなどはどうも別のもののように感じてしまう。終止符はピリオドに決まっているが、イギリス英語ではfull stopという。ここで全部終わりということで、意味を考えればしっくりくる。予約のことは、米語ではbookingなのにイギリス英語ではreservationという。レストランで予約を取ると席上にこう書かれたものが置かれて、それを見ると何かリッチな感じがする。これについてはイギリス英語の方に軍配が上がるように思う。戸棚はアメリカ英語ではclosetでイギリス英語ではcupboard、これはクローゼットの方が耳なじみがある。
今、季節は秋。イギリス英語ではautumn、アメリカではfallだ。Fallには「落ちる」の意味もある。Fall of the leaf(落ち葉)から転じて秋の意味もさすようになった。おっと、受験生に「落ちる」は禁物、禁句。この場合はイギリス英語を使うのがベター。実りの秋になりますように。
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