本嫌いな生徒さんへ、おススメの一冊!
2025/4/8
小学校、中学校の生徒さんにとって、読書とはどのような感覚をお持ちなのでしょう。
インターネットが情報インフラとなった現在、スマホやPCといった情報機器により社会に溢れるさまざまな情報を得ることでき、本を読むことは希薄になっているのかもしれないと個人的には感じています。
けれども本を読むというのは、頁(ページ)を指で繰る心地良さやイメージする力(想像もありますが創造力も含まれます)が豊かになります。
そして何よりも語彙(ボキャブラリー)が増える点が利点です。
これは、作文・小論文を書く上で大きな力となります。文章を書いている際、違った言葉で表現してみようとライティングの幅が広がります。
本は嫌い
「ゲームばかりして、うちの子は本を読まない。」とおっしゃる保護者さまもいらっしゃることでしょう。ゲームは視覚的でどんどん生徒さんの脳に入り込んできますし、実際やってみるとおもしろい。時間を忘れてやってしまう、という点も理解できます。
読書にも楽しさがあります。
けれども本の厚みや文字を追いかける、考える・想像する点がどうもめんどうとお感じになる生徒さんも多く、ここから本は嫌いと離れていくように思います。
おススメの一冊、「きまぐれロボット」(星 新一著)
本との出逢いはもう50年ほど前の昔むかしですが、友人にすすめられて手にしたのが
星 新一さんの「きまぐれロボット」でした。
いわゆる、ショートショートという作品ですが、1話が数ページで完結して読みやすいものでした。
話の最後にオチでしょうか、皮肉や少しブラックユーモアが書かれていて読み手にも皮肉な笑みが浮かぶという感じでした。
古本のようにカビた本を今、手に取ってみると、価格は140円で解説は谷川俊太郎さんがお書きになっておられました。
確か読書音痴の私が、1冊の本を最後まで読めたという感慨があったように記憶しています。
本でも問題集でも1冊最後まで行けたという思いは、案外自信につながります。
ゲームとスマホを少し置いて、読書の入り口として薄い本を手にしてみるのもいいかもしれません。
この先生の他のブログ
今回は、「静けさ」と「問い」の関係についてお話ししたいと思います。いかがでしょう?皆さんは静かな時間を持てていますか?スマホ、アプリからの通知、SNS、参考書・・・。日常はたくさんの「音」で満ちていますよね。正伝寺の方丈から比叡山と対峙する洛北西賀茂の地に正伝寺という臨済宗南禅寺派の寺院があります。...
視線が痛い、鍾馗さん京都のまちなかをぶらりと歩いてみてください。どうも視線が痛く感じませんか。そうです、上からキイっとにらまはるのです。こわい顔してにらまはるのです。何のこと?これは、京町家のちょうど玄関上の屋根瓦に神さんがおられるのです。「鍾馗(しょうき)さん」という魔よけの神さんが、すっくと立っ...
ことばやことばを紡ぐ文章を対象としていますので、ことばの言い回しやそこに込められている真意を解くことは、文章を読解することや実際に書くことに通じます。今回、京ことばに焦点を当て、京都人の本意を探ってみます。京都人でありながらも京都本はよく目を通しますが、数日来、柏井壽さんの「京都のツボ」を再読してい...
この記事では、大学が公開を義務付けられている3つのポリシーについて解説しています。大学を知る基礎知識として、長文とはなりますがご参考にしてください。文部科学省は、大学改革を推し進めるという点から、2017年(平成29年)4月から、すべての国公私立大学に対して3つのポリシーを策定し公開することを義務付...