【高校受験・大学受験】9月から社会の成績を伸ばすには?「夏に覚えた知識」を入試で使える力に変える方法
■夏休みに覚えた知識を、秋から「得点できる知識」に変えていくために
「夏休みに社会をかなり勉強したはずなのに、9月の模試では思ったほど点数が取れなかった」
「一度覚えたはずの用語を、問題になると思い出せない」
9月になると、こうしたご相談が増えてきます。
特に受験生の場合、夏休みに社会の総復習を進めたことで、「これでかなり覚えた」と感じている一方、模試や実力テストになると点数につながらないことがあります。
しかし、これは必ずしも「夏の勉強が無駄だった」ということではありません。
むしろ9月は、夏までに覚えた知識を、入試問題で使える知識へ変えていく時期です。
今回は、高校受験・大学受験の社会について、9月から意識したい復習方法をご紹介します。
1.社会は「覚えた量」だけでは点数にならない
社会では、まず用語や出来事を覚えることが必要です。
たとえば、
フランス革命
産業革命
日清戦争
三圃式農業
EU
少子高齢化
など、入試で問われる基本的な知識を知らなければ、問題を解くことはできません。
ただし、入試問題では、
「○○とは何ですか?」
という単純な問題だけが出題されるわけではありません。
例えば、
「なぜこの出来事が起こったのか」
「この出来事によって何が変化したのか」
「この資料から何が読み取れるのか」
「この地域でこの産業が発達した理由は何か」
といった形で、知識を使って考える問題が出てきます。
つまり、
「知っている」→「問題で使える」
という段階を作ることが重要です。
夏休みまでが「知識を増やす時期」だったとすれば、秋からは少しずつ、
「知識を使う練習」
へ移行していきましょう。
2.9月からは「全部復習」しなくてもいい
9月になると、
「夏にやったところを、もう一度最初から復習した方がいいですか?」
と考える方も多いと思います。
もちろん、忘れてしまった内容を復習することは大切です。
ただし、毎回すべてを最初からやり直す必要はありません。
おすすめしたいのは、
問題を解いて、忘れているところを見つける復習方法
です。
例えば歴史の問題を20問解いたとします。
その中で、
完全に分からなかった → 3問
迷って答えた → 4問
正解したが理由を説明できない → 3問
自信を持って正解 → 10問
だったとします。
この場合、重点的に復習したいのは最初の10問です。
特に、
「正解したけれど自信がなかった問題」
を大切にしてください。
社会では、この「たまたま正解した問題」が次の模試で失点することが少なくありません。
3.「用語」ではなく「つながり」で復習する
秋から社会を伸ばすために、ぜひ意識してほしいのが、
知識と知識をつなげること
です。
例えば世界史で、
「産業革命」
を覚えていたとします。
ここで終わらず、
産業革命
↓
工場制機械工業の発達
↓
生産力の向上
↓
資本家と労働者の関係
↓
都市人口の増加
↓
労働問題
↓
社会主義思想
というように、関連する知識をつなげていきます。
もちろん、最初からすべてを完璧につなげる必要はありません。
「この出来事の前には何があったのか」
「この出来事によって何が変わったのか」
「なぜこの地域で起こったのか」
という3つを意識するだけでも、社会の理解はかなり変わってきます。
4.歴史は「なぜ?」を1つ加える
歴史の復習では、単純な暗記だけにならないように、
「なぜ?」を1つ加える
ことをおすすめしています。
例えば、
「日清戦争」
を覚えたら、
「なぜ日本と清は朝鮮半島をめぐって対立したのか?」
と考えてみる。
「日露戦争」
なら、
「なぜ日本とロシアは対立したのか?」
と考える。
「第一次世界大戦」
なら、
「なぜヨーロッパで大規模な戦争が起こったのか?」
と考える。
こうしていくと、単独の用語だったものが、少しずつ歴史の流れとして見えてきます。
大学受験では特に、この「流れを理解する力」が重要になります。
5.地理は「資料と知識」をセットで復習する
地理の場合は、用語だけを覚えるよりも、
地図・グラフ・統計資料と一緒に復習する
ことをおすすめします。
例えば、
「北海道=農業」
と覚えるだけではなく、
「なぜ北海道で農業が盛んなのか?」
「どのような農業が行われているのか?」
「どの地域で何が生産されているのか?」
まで考えてみます。
さらに、統計資料を見ながら、
「この数値が高いのはなぜだろう?」
と考える。
これだけでも、資料問題への対応力が変わってきます。
地理は、
知識 → 地図 → 資料 → 理由
という流れで復習すると、入試問題につながりやすくなります。
6.公民は「用語+具体例」を意識する
高校受験・大学受験ともに、公民では用語を覚えるだけではなく、実際の社会とのつながりを意識することが大切です。
例えば、
「少子高齢化」
を覚えたら、
なぜ少子高齢化が進んでいるのか
社会にどのような影響があるのか
社会保障とどのように関係するのか
まで考えてみます。
「需要と供給」
なら、
「需要が増えると価格はどうなるのか?」
「供給が増えるとどうなるのか?」
と具体的な場面を想像してみる。
公民は、身近なニュースや日常生活と結びつけると理解しやすくなります。
7.秋の社会は「解く→直す→もう一度解く」
9月以降の社会学習では、私は次のサイクルをおすすめしています。
① 問題を解く
まずは普通に問題を解きます。
↓
② 間違いを分類する
「知らなかった」のか、
「知っていたのに間違えた」のか、
「資料の読み取りができなかった」のかを確認します。
↓
③ 必要なところだけ復習する
教科書や参考書、授業ノートなどで確認します。
↓
④ なぜその答えになるのか説明する
ここが非常に重要です。
単に答えを覚えるのではなく、
「なぜこの答えになるのか」
を自分の言葉で説明してみます。
↓
⑤ 数日後にもう一度解く
一度できた問題でも、数日後に解いてみます。
ここで再び間違えるなら、まだ定着していません。
このサイクルを繰り返すことで、
「見たことがある知識」から「自分で使える知識」
へ変わっていきます。
8.9月は「点数」だけで社会の成長を判断しない
9月の模試では、夏休みの成果がすぐに点数として表れないこともあります。
例えば、
50点 → 55点
となったとしても、それだけで大きな成長とは感じにくいかもしれません。
しかし、実際には、
「歴史の流れが以前より分かるようになった」
「資料問題で根拠を探せるようになった」
「以前は全く分からなかった問題が、選択肢を絞れるようになった」
という変化が起きていることがあります。
こうした力が積み重なって、秋以降の得点につながっていきます。
特に社会は、知識が増えた後に、
知識同士がつながることで、一気に問題が解きやすくなる
ことがあります。
だからこそ、9月の段階で点数だけを見て、
「社会の勉強方法が間違っていた」
と判断する必要はありません。
9.高校受験と大学受験では、秋から少し意識を変える
高校受験
高校受験では、
基本用語の定着
一問一答
資料問題
地図問題
歴史の流れ
公民の基本事項
をバランスよく確認していきます。
特に、
「覚えているつもり」を減らすこと
が重要です。
一問一答で答えられても、選択問題や資料問題になると解けない場合は、知識を使う練習を増やしていきます。
大学受験
大学受験では、さらに、
因果関係
時代背景
地域間のつながり
資料の読み取り
複数の知識を組み合わせる問題
を意識します。
特に世界史・日本史では、
「この出来事は、なぜ起こったのか」
「その後、何が変化したのか」
を説明できるようにしていきましょう。
10.秋の社会は「新しいこと」より「使える知識を増やす」
受験生にとって9月以降は、勉強する内容がどんどん増えていきます。
そのため、
「新しい参考書を買う」
「問題集を増やす」
「最初からもう一度全部覚える」
という方向に進みすぎないことも大切です。
むしろ、
今持っている知識を、どれだけ問題で使えるようにするか
を考えてみてください。
夏までに一度勉強した内容なら、秋は、
覚える → 解く
だけではなく、
解く → 間違える → 原因を確認する → つなげる → もう一度解く
という学習に変えていきます。
この変化が、秋以降の社会の得点力につながっていきます。
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