言葉を育てる「作文の授業で大切にしていること①」
「良いところはたくさん、改善点は少しだけ伝える。」
☆まずはほめる!
ほめるのには二つの目的があります。一つは、生徒さんを勇気づけることです。ほめられることで生徒さんが自信を持ち、「また書いてみよう!」と次への意欲を湧かせてくれることを願っています。
もう一つは、自分の作文の良いところを自覚してもらうためです。うまく書けたポイントは次の作文にも生かせるようになってほしいと思います。ですから、ただほめるだけでなく、「どこがどんなふうに良かったのか。」「なぜ良かったのか」を具体的に伝えるようにしています。
書くことはとてもエネルギーの要る作業です。生徒さんが一生懸命に書き上げたことを理解していると、自然と「がんばりましたね。」とねぎらう気持ちが湧いてきます。
☆改善点を少し伝える。
もちろん、試験日や課題の期日が迫っている生徒さんには、改善すべき点を全てお伝えするようにします。
しかし、それ以外の、長期コースで受講してくださっている生徒さんには、毎回の作文で改善するとよい点を一つか二つだけ伝えることにしています。
いっぺんにいろいろなことを伝えても消化不良を起こしてしまうからです。たいていの人は自分が今までしてきたことをすぐに変えることはできません。特にお子さんにとって自分が書いた文章を読み返して、「読み手に伝わりやすく書かれているか」などと客観的に考えることはとても難しいことだと思います。先生にアドバイスされた点について「なるほどなあ」と頭では理解できても、いざ書いてみると、しばらくは同じことを繰り返してしまうことも少なくありません。
せっかく頑張って書いた文章なのに、指摘ばかりされてはヤル気も失せてしまうでしょう。
作文を上達させるうえで大切なことは、「たくさん書く、書くことを続ける」ことです。そして書いた文章を誰かに読んでもらって客観的にアドバイスしてもらうことです。
そういったことを繰り返していくうちに、どの生徒さんも必ず作文が上手に書けるようになっていかれます。