言葉を育てる「作文の授業で大切にしていること①」
2022/9/24
「良いところはたくさん、改善点は少しだけ伝える。」
☆まずはほめる!
ほめるのには二つの目的があります。一つは、生徒さんを勇気づけることです。ほめられることで生徒さんが自信を持ち、「また書いてみよう!」と次への意欲を湧かせてくれることを願っています。
もう一つは、自分の作文の良いところを自覚してもらうためです。うまく書けたポイントは次の作文にも生かせるようになってほしいと思います。ですから、ただほめるだけでなく、「どこがどんなふうに良かったのか。」「なぜ良かったのか」を具体的に伝えるようにしています。
書くことはとてもエネルギーの要る作業です。生徒さんが一生懸命に書き上げたことを理解していると、自然と「がんばりましたね。」とねぎらう気持ちが湧いてきます。
☆改善点を少し伝える。
もちろん、試験日や課題の期日が迫っている生徒さんには、改善すべき点を全てお伝えするようにします。
しかし、それ以外の、長期コースで受講してくださっている生徒さんには、毎回の作文で改善するとよい点を一つか二つだけ伝えることにしています。
いっぺんにいろいろなことを伝えても消化不良を起こしてしまうからです。たいていの人は自分が今までしてきたことをすぐに変えることはできません。特にお子さんにとって自分が書いた文章を読み返して、「読み手に伝わりやすく書かれているか」などと客観的に考えることはとても難しいことだと思います。先生にアドバイスされた点について「なるほどなあ」と頭では理解できても、いざ書いてみると、しばらくは同じことを繰り返してしまうことも少なくありません。
せっかく頑張って書いた文章なのに、指摘ばかりされてはヤル気も失せてしまうでしょう。
作文を上達させるうえで大切なことは、「たくさん書く、書くことを続ける」ことです。そして書いた文章を誰かに読んでもらって客観的にアドバイスしてもらうことです。
そういったことを繰り返していくうちに、どの生徒さんも必ず作文が上手に書けるようになっていかれます。
この先生の他のブログ
皆さんはお子さんにどのように絵本を読み聞かせておられますか。私の国語の授業では、小学生の生徒さんによく絵本の読み聞かせをしていますが、ある時からそのやり方を変えました。絵本を読みながら、もしくは読んだ後に生徒さんと積極的に対話するようにしたのです。私は若い頃に幼稚園に勤めていました。当時、絵本の講習...
「絵本を読むのは好きだけど、文字だけの本はあまり読もうとしない。」そういったお子様の様子を教えていただくことがあります。『文章を絵にする』という課題を授業で行うようになったのは、生徒さん達に読書を楽しいと感じてもらうにはどうすればいいのだろうと考えたのがきっかけでした。たとえば、私たちが物語を読んで...
「何回書いても、なかなか覚えられない。」「漢字が苦手。」そんな生徒さん達に、どうすれば漢字の学習を好きになってもらえるか、そして苦痛にならずに覚えてもらえるか。いろいろ模索していて見つけたのがこの一冊です。↓↓学校の先生に向けて書かれている内容なのですが、オンラインの授業でも使えそうな楽しい活動が載...