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#125 『ライトハウス英和辞典』最新版のお薦めポイント➀~誤用注意報~

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2023/10/29

先日発売されたばかりの『ライトハウス英和辞典』の最新版の特色を具体的に見てみようと思います。

今回は、新機軸として目玉の1つになっている「誤用注意報(⚡のマークで表示)」を取り上げます。

新機軸ではあるのですが、実は1つ前の版である第6版でもいくつかのラベルを使って語法に注意を促していました。

最新第7版では、それをより見やすく目立たせているので、内容というよりも提示の仕方に工夫が見られます。実際にいくつかの単語を引き比べてみましょう。(上が第6版で下が第7版。以下同じ。)

climb

第6版では「日英」「重要」というラベルを付けて、英語のclimbのニュアンスを説明し、「東京タワーに上る」と言う時にはclimbは使わないということに注意を促しています。(climb Tokyo Towerと言ってしまうと、東京タワーの外側を手足を使ってよじ登るイメージ!?また、この注記は『ライトハウス英和辞典』初版にも見られます。)

第7版にも同じようなことが書いてありますが、明らかにこちらの方が目立っていますね!(例文のTokyo TowerがTokyo Skytreeに代わっています!東京スカイツリーが開業したのは、第6版が出る直前の2012年5月のことでした。)同じ内容でも、日本人が間違えやすい語法についてユーザーの目に留まりやすく提示している第7版の方が望ましいと言えます。

enjoy

第6版では「!用法」というラベルで語法についての注意を喚起しています。しかし先ほどの「日英」「重要」と同じく、ラベル自体が小さく、注記が前後の情報に埋没する書き方になっているので、嫌でも(?)目に飛び込んでくるという点ではやはり第7版に軍配が上がります。

しかもここでは、第6版では単に「×enjoy to talkは誤り」という語法注記しか書かれていませんが、第7版では「enjoyは他動詞なので目的語が必要である」ことを例文付きで印象的に説明してくれています。

hobby

日本人は「hobby=趣味」と覚えてしまうので、時にhobbyを不適切に使ってしまいがちです。

第6版では、⦅自分ひとりで集めたり作ったりして楽しむ⦆とニュアンスを説明しています。さらに✪マークを使って、「趣味について話す時は、hobby以外にもlikeやenjoyを使った表現をすることもある」旨を解説しています。しかしこれでは、hobby/like/enjoyは互換可能で、どれでも好きなものを使ってよいと考えるユーザーが出てくるかもしれません。

第7版の方では、まず「趣味は何ですか?」の英訳にhobbyを使うのはやや不適切であり、interestを使った方がよいことを示しています。その理由として「hobbyは時間をかけて活動的に取り組み技術や知識を習得するような物事をいい、軽い意味(=その人がふだんしている好きな活動)ではinterestの方が適切なことがある」としています。ふつう「趣味は何ですか?」という質問をぶつける相手は、まだそれほど自分とは親しい関係ではない人のはずです(知り合って何年にもなる知人・友人に「趣味は何か」と訊くことはあまりないでしょう)。そういう相手に対して「その人が時間をかけて活動的に取り組み技術や知識を習得するような物事(=hobby)」をいきなり尋ねるのはやはり不躾なのではないでしょうか。むしろ、「その人が興味を持っている物事(=interest)」を訊く方が自然だと思います。

つまり、日本語の「趣味」と英語のhobbyには意味のずれがあるのです。日本語では

「私の趣味は旅行です」

と言えますが、英語で

×My hobby is traveling.

と言うのはかなり違和感があり、

I like traveling.

と言う方がはるかに自然です。

英語のhobbyには、基本的に

・一人でする

・ある程度の知識や技術を必要とする

というニュアンスが付きまといます。「旅行(traveling)」は複数人で行くことも珍しくないですし、また専門知識や技術が必要な活動とも言い難いですね。(ある英語の先生は、「hobbyは『オタク』の語感に近い」といったことを述べていますが、まさにそんなイメージでしょう。「追求する」「人とは違う事に没頭する」・・・hobbyにはそんな語感があるようです。)

ではどんな活動が英語のhobbyに当てはまるのでしょう?

gardening「ガーデニング」 

stamp collecting「切手収集」

painting「絵」

photography「写真撮影」 

making model planes「模型飛行機」 

knitting「編み物」 

reading「読書」 

cooking「料理」 

playing the piano「ピアノ」 

playing computer games「テレビゲーム」 

fishing「釣り」 

swimming「水泳」 

running「ランニング」 

ただし、fishing/swimming/runningのようなスポーツ活動はhobbyに入れないという人もいるようです。(日本人にとっては驚きですが、fishingはスポーツの一種と認識されています!)

*     *     *

第6版と見比べながら、最新版の「誤用注意報」の例をいくつか見てきました。やはり格段に見易くなっていると言えますし、内容的にも改善の見られるところもありましたね。

さらに、第7版では目次に誤用注意報の一覧が挙げられているので、誤用注意報だけを拾い読みすることができるようになっています!大学受験生であれば、これを拾い読みするだけでも大学受験に直結する知識を得ることができます。

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