オンライン家庭教師マナリンク
英語

#4 英語学習の道具たち~辞書編①辞書を引くメリットとは~

2021/4/29

ここまで「参考書」「問題集」という英語学習に欠かせない道具についてお話してきました。これらは英語学習者にとっては最も身近なツールだと言えるでしょう。

今回は「辞書」について考えていきたいと思います。これは、英語学習者で有効に活用できている人がとても少ない道具なのです。

「分からない単語が出てきたら辞書を引く」みなさんは、この当たり前のことを実践できているでしょうか?いや、その前に「そもそも辞書は持っていますか」と問いかけるべきかもしれません。今の参考書・問題集は至れり尽くせりなので、難しい単語には語注という形で意味を載せているものが多いです。なので、分からない単語は辞書を引かずに語注を見て済ます、こういう英語学習者はとても多いのです。実に困ったことですが…

この調べ方の問題点はいろいろとあるのですが、一番大きいのは「語が含み持つ意味の豊かな広がり」を知らずに終わってしまう、ということでしょう。

よく言われるように、英語では(日本語でも同じだと思うのですが)基本語ほど様々な意味を表す傾向があります。

This newspaper is free.

freeに「自由な」という意味があることしか知らない人は、これを「この新聞は自由だ」と訳して「?」となります。そこで語注を見ると「無料の」という意味が書いてある。へー、freeにはそんな意味があるんだ、と思うだけで終わりです。

それから数ヶ月して、今度は

a fat-free yoghurt

という英語を見て、「脂肪の自由なヨーグルト」と訳して再び「?」となる。freeの語注を見ると「~がない」と書いてある。へー、freeにはそんな意味があるんだ、とその場では一応納得する。(正しい訳は「無脂肪ヨーグルト」。)

という具合に、辞書を引かずに語注だけで済ましてしまう勉強法だと、freeが持っている豊かな意味が全部ブツ切りで頭に入って来るだけなんですね。だから当然意味と意味の間にある関係性にも気付けないし、意味が記憶に定着しないし、なによりそんな行き当たりばったりの単語学習が面白いはずはありません。

本当に英語が出来るようになりたかったら、億劫がらずに辞書を引くことです(たった数分を辞書を調べることに使うだけで英語力が上がるなら儲けものではありませんか?)。

今日本で出版されている英和辞書は世界的に見ても最高レベルの質の英語辞書である」と、ある日本の言語学者が言ったことがありますが、私もその通りだと思います。これほど質の高いツールを使わない理由はありません。

試しに『アクシスジーニアス英和辞典』でfreeを引いてみると、「①自由な、拘束されていない」という意味が根本にあって、そこから「②暇な」「③無料の」「④~がない」などの意味が生まれていることが分かりやすく図示されています。ここで自分の頭を使って考えれば、きっと、②は「仕事から自由」、③は「経済的負担から自由」、④は「不快なものから自由」ということに気付けるでしょう。そのようにして、freeの根本の意味を捉えた上でそれを文脈に応じて柔軟に活用する姿勢こそが、豊かな単語力を身に付けるには欠かせないのです。

辞書を引くことのメリットはまだあります。辞書には意味ごとに実にたくさんの例文が載っています。これを読むことで、単語の使われる状況や、どのような語と一緒に使われやすいのかという情報にも、分かりやすい形で接することができるのです。

「辞書は意味(日本語訳)を調べるだけで終わり」というのはあまりにもったいない。もちろん最初から辞書に含まれている豊かな情報を全て掬い取れるわけではありません。辞書を上手に使えるようになるにもやはり「慣れ」が必要です。英語学習の際には常に座右に置き、分からない単語をその都度調べて少しずつ辞書を引くことに慣れてきて、小口が手垢で汚れてくる頃には、その辞書は英語学習で手放すことのできない「相棒」となっていることでしょう!

今回は「辞書を引くメリット」についてお話ししました。次回は「どの英和辞典を使えばいいのか」ということを考えていきます。

このブログを書いた先生

英語のオンライン家庭教師一覧

英語のブログ

【英語ブログ】 リスニングが苦手な人ほどやるべき “音読・シャドーイング”の本当の使い方 ―― やっているのに伸びない人が必ずハマっている落とし穴

はじめに|「ちゃんとやっているのに聞こえない」リスニングが苦手な生徒ほど、実はこう言います。「音読は毎日やっています」「シャドーイングもやっています」それでも、模試や本番になると——音が流れた瞬間に、選択肢がぼやける。このとき問題なのは、努力不足ではありません。多くの場合、音読・シャドーイングの“目的”を取り違えているだけです。落とし穴①|音読=「発音練習」だと思っている音読を「発音をよくする練習」だと思っている人は要注意です。リスニングに必要なのは、ネイティブのような発音ではありません。必要なのは、音がどこで区切られているかどこが意味のかたまりなのか文の中で情報の強弱がどうついているかつまり...続きを見る
そらの写真
そらオンライン家庭教師
2026/2/6

【英文法|時制と相】現在完了形を一発で理解する:全用法を「一つの意味」で説明!

こんにちは、英語講師の菊池です。🔰 はじめに現在完了形って、こんな印象ありませんか?「用法が多すぎて覚えられない」「過去形と何が違うのか分からない」「説明を聞くたびに、なんとなく分かった“気”になる」実はこれ、あなたの理解力が足りないわけではありません。多くの解説が「結果」や「経験」などをバラバラに説明していることが原因です。この記事では、👉 have + 過去分詞を一つの意味で理解する方法を使って、現在完了形をスッキリ整理します。😵 学習者が現在完了形で困るポイント現在完了形について、学習者からよく聞く悩みは次のようなものです。❓ 用法が多すぎる(経験・完了・結果・継続)❓ 結局、過去形と何...続きを見る
菊池の写真
菊池オンライン家庭教師
2026/2/3

「うちの子、なぜ覚えられない?」その原因は"見る力"だった【学力格差の真実】

「賢い子」と「そうでない子」の学習格差の正体:環境学習力を育てる方法あなたのお子さんは、街の中で「学んで」いますか?「うちの子、勉強しても全然覚えられないんです」 「同じクラスの○○ちゃんは、特に勉強してないのにテストの点数がいいんです」こんな悩みを抱えている親御さんは少なくありません。でも、その差はどこから生まれているのでしょうか?実は、学力差の多くは「机に向かう前」から始まっているのです。気づく力が学力を左右する——見過ごされている真実街を歩けば、電車の中吊り広告、店頭のポスター、商品パッケージ、街角の看板——私たちの周りには無数の情報が溢れています。同じ電車に乗り、同じ道を歩き、同じ環境...続きを見る
上谷の写真
上谷オンライン家庭教師
2026/2/2

【GMARCH攻略・短期集中シリーズ】英語⑨ 最終回 GMARCH英語は、特別な才能がある人の試験ではありません

GMARCH英語というと、「英語が得意な人だけが勝てる試験」そんなイメージを持っている人も多いかもしれません。でも、ここまでこのシリーズを読んできた人なら、もう気づいているはずです。語学センスではありません。必要なのは、正しい順番で処理すること迷わない判断基準を持つことそれだけです。「読める」よりも、「処理できる」かどうかGMARCH英語の長文は、一文一文を完璧に訳す必要はありません。重要なのは、どこを丁寧に読むかどこを流していいかどの設問を先に処理するかこうした判断の積み重ねです。時間が足りない人ほど、「全部読もう」として失敗します。点を取る人は、最初から“取るための読み方”をしています。こ...続きを見る
そらの写真
そらオンライン家庭教師
2026/2/2

「褒めて伸ばす」を基本理念として。A君の場合(前半)

【3】こんにちは。【3】を書くまでに時間が空いてしまい、申し訳ありませんでした。さて今日はお約束の【1】【2】に続く、ある国家試験に見事合格したA君についてのお話をさせていただきたいと思います。A君に長年英語を教えてきた経験を通し、以下の事が如何に大切かを再確認した次第です。それは、「そっと見守る」「寄り添う」そして何より「『生徒さんを褒めて伸ばす』の理念の元『学ぶ事が如何に楽しいか』を伝えていく」ということです。今まで何百人という生徒さんに英語を教えて来ましたがその中には13年、14年と長く教える機会をいただけた生徒さんもいます。小学生で英語学習をスタートさせ、社会人になるギリギリの大学4年...続きを見る
あきこの写真
あきこオンライン家庭教師
2026/2/1

【英語ブログ】 リスニングで「選択肢が切れる人」の思考法

リスニングが苦手な人ほど、こう思いがちです。「聞き取れなかったら終わり」「単語が聞こえないと無理」ですが、リスニングで安定して点を取る人の多くは、全文を完璧に聞き取っていません。違いはただ一つ。“聞き方”ではなく、“選択肢の切り方”を知っているかどうかです。① リスニングは「正解を探す試験」ではないまず、意識を切り替えてください。リスニングは❌ 正解を見つける試験ではなく⭕ 間違いを消していく試験です。実際、選択肢の多くは言っていないこと一部だけ合っていること話の主旨とズレていることで構成されています。「正解っぽいものを選ぶ」人ほど迷い、「違うものを切る」人ほど安定します。② 「選択肢が切れる...続きを見る
そらの写真
そらオンライン家庭教師
2026/1/30

この先生の他のブログ

たけるの写真

#163 共通テスト英語R(2026年度本試験)3⃣

2026/1/30
【¶1】いきなりMy high school classmateで文章が始まるが、この書き方は稚拙。これだと、「私の高校のクラスメートは一人しかいない」という風に聞こえてしまう。本来は、A high school classmate of mineと書くべきところ。この段落の最後の文にはMy fri...
続きを読む
たけるの写真

#162 共通テスト英語R(2026年度本試験)2⃣

2026/1/27
今回は大問2⃣を見てみましょう。共通テスト英語の一大特徴(?)の「opinion選択問題」も顔を出します。せっかくなので、この類いの設問の着眼点についても話そうと思います。 are enteringは「未来を表す現在進行形」。I’m going to Nara next week.「来週奈...
続きを読む
たけるの写真

#161 共通テスト英語R(2026年度本試験)1⃣

2026/1/22
ただの「宝探し(情報探し)ゲーム」と化した共通テストの英語については、設問の解き方を述べることは控えて、本文中の英語表現を深掘りしていきます。では大問1⃣から。text message「(携帯)メール」。textだけでもこの意味で使われることがあり、しかも動詞用法まであることも知っておこう。I’ll...
続きを読む
たけるの写真

#160 伊東先生の英文解釈教室➆

2025/6/29
今回の英文解釈問題は、それほど難しいというわけじゃないけど、しかし高得点を取れる答案を書くのはそれほど簡単なことじゃない。授業の解説を聞いて、自分の答案のどこがまずかったかを自己チェックしてほしい。いつも言っていることだけど、英文解釈のアルファにしてオメガは、文の構造を正しく捉えること。大きく言うと...
続きを読む