ハロウィーン四方山話
2021/11/3
本日マナリンクさんにて講師デビューを果たした藤野です。英語にまつわること、雑感などをメインに少しずつですが述べて行きましょうか。
さて、渋谷周辺のハロウィーンも大した騒動に至る事もなく今回も終わった様ですね。ハロウィーンは魔法使いや怪物などに変装した米国の子供達が近所の家を訪ね、ドアを開けた者に対して trick or treatと叫び、半ば脅しながらお菓子を求めて回る行事です。お菓子を出さない渋ちんの家に対しては植木をトイレットペーパーでぐるぐる巻きになどして退散する場合もある様です。
trick も treat も名詞ですが、treat は食べ物を奢る事の意味はあるものの、trick の方は前もって計画して人を騙す、転じて奇術を見せることなどの意味しか無く、子供がいたずらをするとの意味は有りません。
そこで web でこの呪文の起源を調べてみました:
https://www.dictionary.com/e/trick-or-treat/
Where does the phrase trick-or-treat come from?
While some identify precursors to trick-or-treating in ancient Celtic customs, modern trick-or-treating is thought to be a custom borrowed from guising or mumming in England, Scotland, and Ireland. These involve dressing in costume and singing a rhyme, doing a card trick, or telling a story in exchange for a sweet.
<trick-or-treat の文句はどこに発するのですか?
古代のケルト人の風習にその前段階のものを見つけたとする者も居るものの、近代の trick-or-treat ごっこはイングランド、スコットランド、アイルランドの guising や mumming (特に Halloweenに際し、お伽話風な変装やマスクをして他人の家を訪ね、寸劇を演じたりする風習)から取り入れられた習慣であると考えられています。guising や mumming では、甘いものと引き替えに、コスチュームに扮した者が詩を詠じたりトランプで奇術を見せたり、物語を語ったりもします。>
と、あります。ここに、doing a card trick in exchange for a sweet とありますので、トランプで手品を見せる代わりにお菓子を貰う、から転じて trick or treat が発したのかもしれません。trick と treat のどっちにする? の二者択一にまだ救いがあり、強盗が your money or your life 金を出すのか命取られたいのか(金を出さなければ命を奪うぞ)と拳銃やナイフを突きつけるシーンとは異なりますが、実際には、treat or trick 化し、お菓子呉れないなら私たちが魔法掛けてやるわ、とトイレットペーパーの魔法を掛ける方向に攻撃性を増してきたのか、などと秋の柔らかな日差しを浴びながらふと考えてしまいました。
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