Historyという引き出し
「世界遺産のあの富士山が高さ日本一ではなかったことがあります。それはなぜでしょう。」というクイズです。知識として知っていて、すぐに分かった人は素晴らしいです。あるいは、一定以上の年齢のお年寄りならば、そのことは認識としてもっていることかもしれません。考えもしないですぐに分からないと諦め、ネット検索するのもいいでしょう。でも、何とか自分で答えを出そうとする人を応援します。
「第二位は日本アルプスの北岳か。その山の方が高かった時代があるのでは。」と、地理の得意なA君が答えます。「そうだな、富士山は休火山だしな。時々噴火するから、噴出した溶岩が固まって今の高さになったけど、それまではもっと低くて北岳に負けていた。どうだ。」と、地学好きなB君。「そんなに難しく考えなくても、何か問題の中に引掛けがあるんじゃないかと思う。」と、言葉からのアプローチを試みるC君。残念ながら、全員はずれです。ただ、自分の知性の引き出しをこじ開けて、いろいろと考えてみることは素晴らしいと思います。
この場合、「歴史の引き出し」を開けるのが正しい方法です。せっかくですから、もう少し考えてみましょう。三つの手がかりを出します。期間は50年間、戦争、位置は南の方、がヒントです。ご高齢の方なら知っているかもしれないということも解答に役立つかもしれないです。どうでしょう、分かりましたか。
1895年、日清戦争に勝った日本は、下関条約で清から台湾を割譲されます。この時から台湾は日本の統治下におかれます。甲子園の高校野球にも台湾代表校というのが出場していたぐらいです。そして、1945年、我が国が太平洋戦争に敗北するまでの50年間、台湾は日本の一部だった訳です。台湾には「新高山(玉山・ユイシャン)」という標高が3952m、つまり、富士山よりも176m高い山があり、それで半世紀間は「日本一」が富士山ではなかったのです。
これは単なるクイズですから、答えを知ればそれで終わりですし、今はググればすぐ分かります。でも、人生、検索すれば分かるようなことばかりではありません。歴史の知識という引き出しがいつ、どんな場合に役立つかわかりません。物事を考える際に多角的に考えることができたら、より的確な答えが導き出される可能性があるのです。若いうちは歴史の引き出しにたくさんのものを詰め込みましょう。そのために社会という科目はあると私は思います。これにて、一件落着。
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