面接と口頭試問はどう違う?
2025/4/10
総合型選抜では、概ね1次選考が志望理由書+調査書などの書類選考が行われ、2次選考では小論文や面接、口頭試問を課す大学が多く見受けられます。
面接は何となくわかるけれども口頭試問はどんなことをするの?とお感じになられる生徒さん、保護者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
似ているようで異なる面接と口頭試問
面接と口頭試問、どちらも受験生と対面し質疑するという点は同じですが、内容的には似ているようでかなり異なります。ポイントをお示しします。
面接では志望理由書と齟齬があるとマズイ
面接では下記の点について質問される場合が多く、対策も立てやすいです。
・なぜ、この大学を選びましたか。
・なぜ、この学部・学科を選びましたか。
・これまでどのような活動をがんばってきましたか。
・大学では、どのような研究をしようと考えていますか。
・将来的に目指している職業や活動はありますか。
上記は一例ですが、一人あたり10分~15分程度ではないでしょうか。
ただ、注意する点があります。
志望理由書で示した志望動機の内容が面接で話す点と齟齬がある場合、これはマイナスとなります。
志望動機の内容を面接前には整理し、自分の言葉で正確に伝えることができるよう準備しておく必要があります。また、大学のHPや大学案内についてじっくり目を通しておくことが大切です。
口頭試問では専門性が問われる
口頭試問でも志望動機を聞かれることがありますが、学部・学科に関する事項、時事的な事柄について問われ、論理的な思考力、社会事象を見抜くような先見力、プレゼン力が評価対象となります。
これは私の独断ですが、例示として質問事項をお示しします。
・学部・学科で興味のある科目を挙げてください。また、大学ではその科目をどのように学ぼうと考えていますか。
・社会ではダイバーシティが進んでいますが、あなたはこの傾向をどのように感じていますか。
・例えば法律を扱う立場・職業に就いたとして、あなたは法に対してどのような心掛けや理解が必要だと考えますか(法学部法律学科を受験した場合と仮定して)
口頭試問でも留意する点があります。
変化球的な質問や思いもかけない設問を提示される場合です。
・英語で自己紹介するなど英語での質疑(英語や、グローバルコミュニケーションを重点化している学部など)
・今から3分間でホワイトボードを利用し、~というテーマでプレゼンをしてくださいという場合など
・この大学の創始者〇〇〇の言葉の中で印象に残っている点は(予期していない変化球的な質問)
わかりません、はっきりと言う
面接でも口頭試問でも、この質問は無理だ、わからないと感じた場合は、正直に「わかりません」と言いましょう。黙ってしまうと印象が良くありませんし、適当なことを答えても面接を担当する教員はすぐに見破ってしまいます。
提案のひとつ
面接であれ口頭試問であれ、おススメする提案がひとつあります。
「新聞を読む」点です。
最近では新聞を取っておられないご家庭が増えていますが、その場合は新聞社やニュースのサイトを見ることで代替できます。
1つ1つ記事を読んでいては、途方に暮れてしまいますので、1面の見出しだけざっと見る、関心のある記事や教育関係の記事は詳しく読んでみる、という新聞を読むことを習慣化することで時事関係に強くなれます。
また、新聞は極めて簡潔な文章でわかりやすい表現となっていますのでライティングの参考にもなります。
日経新聞のようなお固い新聞でなく、お住いの地本紙で十分だと思います。
まず1か月だけでも続けてみると、意外な社会の様相が見えてくるかもしれません。
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