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算数

「割り算が苦手」は2種類ある?

2026/8/9

「割り算が苦手」は2種類ある? 同じ「12÷3」でも意味が違います


「計算問題ならできるのに、文章題になると急にわからなくなる」

算数を教えていると、こうしたお子さんによく出会います。

実は、割り算には大きく分けて2つの考え方があります。

たとえば、次の2つの問題を比べてみましょう。

① 12個のクッキーを3人で同じ数ずつ分けます。1人分は何個ですか?

式は、

12÷3=4

答えは4個です。

では、こちらはどうでしょう。

② 12個のクッキーを、1人に3個ずつ分けます。何人に分けられますか?

こちらも、

12÷3=4

答えは4人です。

同じ「12÷3=4」なのですが、実はこの2つ、子どもの頭の中で行っていることは違います。

「3人に分ける」と「3個ずつ分ける」

①では、12個を3人に同じ数ずつ分けて、1人分を求めています。

この考え方を「等分除」といいます。

一方、②では、12個から3個ずつのまとまりを作って、いくつのまとまりができるかを求めています。

こちらは「包含除」といいます。

大人にとっては、どちらも同じ割り算に見えるかもしれません。

ところが、割り算を習い始めた子どもにとっては、この違いは意外に大きいのです。

計算できる=割り算がわかっている、とは限りません


九九を覚えていれば、

「12÷3だから4!」

と答えることはできます。

でも文章題になった途端、

「かけ算? 割り算?」

「3で割るの? 12で割るの?」

と迷ってしまうことがあります。

この場合、単純に「割り算の練習が足りない」と考えて計算問題を増やしても、なかなか文章題ができるようにならないことがあります。

大切なのは、

「何を分けているの?」
「何人に分けるの?」
「1人分を知りたいの?」
「何人に分けられるかを知りたいの?」

と、問題の場面を具体的にイメージできるようにすることです。

お菓子や図を使って考えてみる


割り算が苦手なお子さんには、いきなり式を書かせるより、お菓子やおはじきなどを実際に動かしたり、○を書いて分けたりすると理解しやすくなることがあります。

具体物 → 図 → 式

という順番で考えていくのです。

算数でつまずいている子に必要なのは、同じ問題を何十問も解くことではなく、「どこでわからなくなったのか」を見つけることなのかもしれません。

私は授業でも、正解・不正解だけを見るのではなく、

「この子は、今どんなふうに考えたのだろう?」

というところを大切にしています。


割り算が苦手でも、原因がわかれば、そこから一つずつ組み立て直すことができます。

「計算はできるのに文章題が苦手」というお子さんも、ぜひ一度、割り算の「意味」から見直してみてください。

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