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あしまる通信:第2回【文章を早く読むには?】

2021/7/14

みなさん、こんにちは。家庭教師のあしまるです。


なんとかちゃんと第2回を書けています。7月も後半に入り、いよいよ夏が本番といったところですね。みなさま、普段もそうですが特にこの時期は水分補給をこまめに行って健康に過ごしてくださいね!たとえ、冷房の効いた部屋にいるとしても、水分補給は欠かさずに!(室内で水分不足による脱水症状になる人、結構多いです)


さて、今回も私の生徒から寄せられた疑問質問お悩み相談に答えていきます。

↓本日の質問はこちら↓


文章を早く読むにはどうしたらいいですか?

今回は英文日本文も早く読めるようになりたい!とのことでした。確かに、テストのとき読むのが遅くて間に合わない~(@_@)という人は多いのではないでしょうか。

それに対してアドバイスは?と聞かれると、どストレートに「経験を積みましょう!」と言いたくなるわけですが、それではあまりにも不親切でしょう。今回は読むのが遅い原因を2つの要素に分けて、どのような練習をするべきなのかをお話していきましょう。


原因①:単純に文字を追うスピードが遅い

そもそも音読が苦手な人もこのタイプに入るでしょうが、基本的にここで扱うのは「音読するようなペースでしか読めない人」です。読むときに心のなかで声を出しながら読んでいる人は、せっかく声に出さずに読んでいるのに音読している人と同じペースになってしまっています。

もちろん、丁寧に読むことは重要ですし詳しく理解を試みようと思ったら音読するぐらいのペースでじっくり読まなければなりません。しかし、全て音読のペースで読むことは常に全力疾走をしているのと同じくらいしんどいことなのです。

この状況を打破するために一つおすすめなのは「つぶやき読み」です。いきなりななめ読み(眺めるように読んで大事なところだけを選ぶ読み方)を実行しようと思ってもうまくいかないでしょうから、「つぶやくように」読んでみましょう。

この「つぶやき読み」はとにかく「自分にしか聞こえないように」もしくは「自分でも聞き取れないぐらい」にボソボソと素早く読みます。ここではとにかく丁寧さを無視して進めましょう。「つぶやき読み」に慣れてくれば、心の中の丁寧な音読が減ってくるはずです。


原因②:文章のお約束に慣れていない

一番多い原因はこれかもしれません。文章のお約束、それは「文の構造」であったり、「論理の展開の仕方」であったり、そういったある程度予測できるような展開を知らないことが原因となって読むスピードを落としています。

試しに、全く知らない漫画を10巻ぐらいから読み始めてみましょう。ちょっと読み進めただけで「え、今何が起こったの?」とか「え、このキャラ誰!?」とかそういうノイズが入るはずです。なんなら、「え、これ何の話?」ってなるのが自然かもしれません。そういったノイズが起こるたびに前に戻って読み直したり、キャラクターを確認したり…。もしかしたら現代文や古文、英文を読むときにも同じようなことが発生しているかもしれません。

現代文や古文、英文読解でこうした「ノイズ」を除去するには「知識を蓄える」事が重要になります。

現代文の「ノイズ」といえば、用語でしょう。「啓蒙」、「個人主義」、「コンテクスト」、「アイデンティティ」、「パラドックス」。高校に入ってから現代文がめちゃくちゃ難しく感じるのはこうした言葉たちを知らないからです。現代文の学習はこうした知らない言葉を本文から少しでも理解しようとするところから始まります。

英語や古文についても同様です。英語も古文も文法単語が「ノイズ」になりやすいですから、学習が必要です。

ただ、気をつけなければならないのは単語帳や辞書を見ただけでは習得したことにならない、ということです。単語帳や辞書での確認はあくまで基本的な意味しか習得できず、使い方特定の文脈での意味までは習得できません(あと、単語帳をぶっ続けで1時間とか2時間見るのもあまり意味がありません)。

つまり、文章を早く読めるようになるためには、できるだけ多くの文章を読んで、ひとまず覚えたはずの言葉たちの実際の使い方を学んでいくしか無いわけです。「裏技とか教えてくれないのかー」とか思うかもしれませんが、ただ漠然と読むのでなく上記のことを意識して読むことこそが「裏技」そのものなのです。


結局のところ…

結局文章を読む力には「慣れ」が必要だということです。慣れていないと、常に全力疾走・全力投球で本文にぶち当たるしかなく、考えなくていいところで考え込み、悩み続けてしまいます。要は力の抜き方がわかっていないんです。

読んでる最中に↑のようになっていませんか?

夏休みに入った今、様々な文章を読んで力の抜き方をマスターしなければなりません。「何の本を借りればいいかわからない」、「読みたい本がない」という人は是非教科書を読みましょう。国語の教科書も、英語の教科書も学生の今読んでおくべき作品たちばかりです。今まで「授業だから仕方なく」読んでいた教科書たちを、今一度自分の知識のために開いてみてください。その中から1つでも発見が見つかれば、それだけで文章を早く読むための第一歩を踏めたことになります。

また、読みたい本が決まった人は是非教えて下さい!マナリンクチャットで本の感想を交換したりしてみましょう!


次回からは数回にわたって「数学の学習方法」を扱う予定です。なぜ高校に入ったら数学があんなに難しく感じるのか、その理由を説明しながらどのように計画を立てていくべきかをお話していきます。


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①夏期講習募集のお知らせ

夏期講習の受講を希望される方を募集します!夏休み期間中の平日午前11時-16時の間に1コマ60分・3800円にて承ります。こちらの夏期講習は①既に私の授業を受けている生徒②紹介していただいた生徒、のいずれかに限ります。

詳しくはチャットにてお問い合わせください。なお、日程については早いもの勝ちといたします。既に埋まってきている日もありますので、お早めに!



②新オプションコースのお知らせ

この度、新たなオプションコースとして【週2回動画サポート】参考書伴走コース【24時間質問OK】というコースをスタートいたします。

こちらのコースでは、チャート式やフォーカスゴールドといったいわゆる「網羅系参考書」を週2回の動画サポート付きで伴走いたします。今まで参考書を一冊仕上げられなかった人や、解説を読んでも「どう考えてよいかわからない」人のためのコースです。

1ヶ月単位で取り組む問題を設定し、週2回指定した問題を動画付きで解説いたします。動画の内容は参考書にあるようなものではなく、「実際に解くときに、一体何を考えて解こうとしているのか?」を説明していきます。

詳しくはチャットでお問い合わせいただくか、以下のURLより詳細を御覧ください。

https://manalink.jp/teacher/7398/courses/1163

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