#128 『ライトハウス英和辞典』最新版のお薦めポイント④~挿絵~
2023/12/23
私が初めてライトハウス英和辞典を使ったのは高校生の時でしたが、随所に差しはさまれた挿絵や写真がとても印象的だったのが今でも記憶に残っています。
この劇画調の挿絵に何とも味がありますね。また、白黒ではありますが、bearskin「英国近衛兵の黒毛皮帽」やcloverleaf「クローバー型立体交差点」も、こうして写真が載っていると一発で理解できます。
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最新の第7版では、挿絵に大きな変化がありました。
「追い払う」ジェスチャーは、第6版ではwave awayのところに載っていました。
このように、挿絵のテイストが現代的(?)になりました(全ての挿絵が変わったわけではありませんが、ジェスチャーの挿絵を中心に変化が見られます)。これは好みの問題ですが、私は第6版までの挿絵の方が好きでしたが、みなさんはどうでしょう?
(少し残念なのは、このように挿絵の人物が日本人(男の子の方は高校2年生の日本人(伊藤賢)、女の子の方は大学3年生の日本人(男の子の姉・伊東理沙))になってしまったので、挿絵の中には違和感を感じさせるものが若干あることです。
3種類の「ひげ」をビジュアル的に示していますが、上の第6版の挿絵には何の違和感もないですが、下の第7版の方はどうしても不自然さを感じてしまいます・・・。)
特に本辞典は「ジェスチャーの挿絵」が豊富です。ことばで説明されてもピンと来ないジェスチャーも、絵で示されると一目瞭然です。
(残念ながら最新版では削除されてしまったものの、第6版には載っていた挿絵や表を他にもいくつかご紹介します。
イギリスの時代ごとの衣装の挿絵や、アメリカ全州や曜日の名前の由来を教えてくれる表は、ライトハウス英和辞典がいかに文化的な香りが高い辞書であるかを端的に示しているように思われます。)
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挿絵のテイストの変化よりもさらに大きい変化が、第6版には100点ほど入っていた写真が、第7版では全て消えてしまったことです。
今売られている高校生用の学習英和辞典で、写真が入っているものは実はほとんどありません。(イラスト・写真をフルカラーで載せている『フェイバリット英和辞典』は例外中の例外。ちなみに、中学生用の英和辞典にはフルカラーのイラスト・写真を採用しているものが珍しくなくなってきています!)
しかし本辞典は、なんと初版(1984年発行)から写真を載せていたのです。当時としては実に画期的なことだったのではないでしょうか。
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学習者の理解を助けるだけでなく、ふと目に飛び込んで来て、英語学習の中での一服の清涼剤のような存在でもあった写真が消えてしまったのは個人的には残念ではありますが、しかしライトハウス英和辞典の味わいは他にもあるのです。
高校生の時の私が「面白い!」と思ったのを今でも覚えているのが、この辞書に載っていた「なぞなぞ(riddle)」です。
こうした粋な遊び心か感じられるのも、本辞典の大きな特長であり、醍醐味だと思います。
似たような遊び心が感じられるものとして、
ただし「クロスワードパズル」と「判じ物」は、残念なことに最新版では削除されてしまっています。
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スペース捻出のため、最新第7版は明らかに第6版よりもビジュアル的な情報が減っていることは確かです。
それが悪いことかどうかは一概には言えません。「ビジュアル的な情報はインターネットで調べるよ!」という人にとっては気にならないでしょうが、私としては寂しさを感じてしまうのは事実です。
前のブログでも書きましたが、最新版の辞書が常に最良であるとは言えないところがあるのは、辞書の改訂による情報の追加の裏には、こうした情報の削除があるからです。
新しい辞書を手に入れたら、すぐに古い辞書を手放すのではなく、見比べてみることで、古い辞書の価値を再発見できるかもしれません。それもまた、辞書の一つの楽しみ方であるように思います。
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