オンライン家庭教師マナリンク
古典

王朝時代のTik Tok

2022/8/27

清少納言が現代に生きていれば、間違いなくブログをやり、人気ブロガーになり、本も刊行してベストセラーを連発するエッセイストになっているでしょう。日常のちょっとした面白いシーンをTik Tokに上げたり、綺麗なお気に入りのお召し物の写真をインスタグラムにアップしたり、と現代の文明の利器をフル活用していると思います。残念ながら、約千年前の時代にはそんなものはなく、紙と筆というツールに頼るしかなかったのです。

「君俟つと 我が恋をれば わがやどの すだれ動かし 秋風の吹く」、万葉集、額田王。あなたを待って私が恋しく思っておりますと我が家の戸のすだれを動かして秋風が吹いてきます、と口語訳はこんな感じで、「何だ、愛しいあの人かと思ったら、ただの風か」という額田王の落胆が千年以上の時を超えて伝わってきます。額田王は言うまでもなく女性ですから、現代に置き換えると次のようになるでしょう。「LINEが来たので大好きな〇〇君からかと思って急いで見てみると、何だ、ブー太郎からか、とがっかりして読みもしない。」高貴な額田王になぞらえるのもどうかと思いますが、人間などいつの時代も同じだと私は思います。

古典、古文というと異次元・異世界のことのように感じがちです。もちろん、生活の便利さなどはまるで違います。でも、そこで生活しているのは私たちと同じ生身の人間なのです。古典は文語で書かれていますから、余計に違和感をもつと思いますが、結局のところ人間はいつの時代も同じなのだということを学ぶのも古典学習の意義だと思うのです。

清少納言のことを、同時代の才女である紫式部がライバル視していたと習ったことがあります。あれほどの才能をお互いに嫉妬し合っていたのではないかということは想像がつきます。時代が進んでも、人間はジェラシーという感情を克服できるほど進化していません。愛しい人とコンタクトがとれなけば寂しいし、近しい人が絶命すれば悲しいし、人間のメンタルは全然進化していないと思うのです。何だ我々と同じなのか、という視点で古文を読むとまた見方も変わってくるかもしれません。では、これにて。

このブログを書いた先生

古典のオンライン家庭教師一覧

古典のブログ

「古文は後回し」は損。文系・理系それぞれの視点で見ると

大学受験に限らず高校受験も中学受験も受験勉強は残された時間をどう使うかにかかっていると言って過言ではありません。なかでも大学受験は大学ごとに「配点の高い主要科目」があり、そのほとんどが英語と数学で、多くの子がどうしても英語や数学に時間が奪われがちです。その結果、多くの生徒さんが「古文は直前でいいや」と後回しにしてしまいます……。しかし、国語の講師としての視点から言えば、これほどもったいないことはありません。なぜなら、古文は全科目の中で最も短期間で「完成」させられる、究極のコスパ科目だから。文系生徒に古文は「防波堤」文系志望者にとって、英語は「できて当たり前」の勝負になりがちです。だから差がつく...続きを見る
柴山の写真
柴山オンライン家庭教師
2026/4/18

「古文が読めない」の正体は、古典常識か

最近、古文のコースがじわじわと人気を上げお問い合わせが最も多くなっています。(めっちゃささやかだけど)単語も文法も頑張っているのに、物語の状況がさっぱり見えない……。時間がなくて、これまで向き合ってこなかった……。といろんなお悩みがあり、弱点も人それぞれですが総じて言えることはコレ。中高生は「古典常識」に弱い!古文は「外国」か「異世界転生もの」⁉古文の世界は、現代の私たちが住む世界とは全く異なるルールで動いています。古典単語の多義を知っていても、今読んでいるシーンにどれが当てはまるか分からないのは当時の「普通」のルールを知らないから。平安時代の通い婚など恋愛観に関することは教科書で頻出なのでま...続きを見る
柴山の写真
柴山オンライン家庭教師
2026/4/16

みちのくの春をお届けします!〜和歌を添えて〜|新年度もよろしくお願いいたします。

みなさんこんにちは!講師の富岡です。いよいよ新年度ですね!みなさんどうぞよろしくお願いいたします◎今回はみちのく(東北)の春を和歌を添えてお届けします♪(富岡撮影)東北は今が花の盛りです🌸厳しい寒さがようやく和らいで、春風にウグイスの声が運ばれてきます。まさに、春爛漫でございます。下手の横好きで、和歌を嗜んでおりまして、一首。みちのくの花の盛りにふるさとの           春風運ぶウグイスの声(意訳:東北の花は盛りを迎えています。春風に吹かれて花が降る、そんな古里に吹く春風が春を告げるウグイスの声を運んできたものよ。)遠くの山は山頂にまだ残雪があり、眼前には春爛漫の景色が広がっていて、ウグ...続きを見る
富岡の写真
富岡オンライン家庭教師
2026/4/8

古文に出て来る植物

こんにちは、講師のニシオカです。春ですね~、植物がこれからどんどん元気になる季節です。今日は古文でよく見る植物、「蓬(よもぎ)」をご紹介します!現代人の私たちは「よもぎ餅!」というイメージが強いですね。独特の香りのつよい、そして青臭い苦みのある植物です。古文の世界で、よもぎ餅がどれほど食されていたのかは不明ですが、まず蓬といえば「荒廃のイメージ」です。山などに生い茂っている蓬の様子や、手入れされていない庭にはびこる蓬の様子を覚えておきましょう。『源氏物語』にもこのような和歌が登場します。たづねても われこそ問はめ 道もなく 深き蓬の もとの心を(たずねても われこそとわめ みちもなく ふかきよ...続きを見る
ニシオカの写真
ニシオカオンライン家庭教師
2026/4/6

とにかく古文を後回しにしないことです|入試や模試で国語が振るわない人へ

みなさんこんにちは!講師の富岡です。いつもたくさんのお問い合わせありがとうございます!おかげさまで、こちら大変人気なコースとなっております☺️さて、国語の成績がイマイチ振るわないな、という人はぜひ古文を固めてみましょうというお話です。古文は、きちんとした勉強をすることで他科目よりも成績が伸びやすい科目です。また、古文ができると漢文もできるようになるので、古文と漢文を合わせた「古典」で一気に得点することができてしまいます。しかし、昨今古文嫌いの生徒が増えていることもあって、一昔前以上に差がつきやすい科目になっていますね。ところで、古文に関しては以下のようなお声をよく聞きます。✔️そもそも何をやれ...続きを見る
富岡の写真
富岡オンライン家庭教師
2026/3/26

他の勉強方法を探している時間がもったいない!|古文は“音読”が最強です。

みなさんこんにちは!講師の富岡です。古文の勉強で一番力がつくのは「音読」ですという話をします。そんなことを言うと受験生たちからブーイングを喰らいそうですが(笑)。でも、古文や英語といった言語系科目は「音読」を面倒くさがらずにやれるかどうかが、本当の本当に鍵を握ります。確かに、文法などをしっかりやることは大切です。しかし、そこで終わってしまうとあるところで頭打ちになってしまうのです。音読をすると、本来なら頭打ちになってしまうところをさらに突破していくことが可能です。なんだかブースターみたいですね!みなさんも音読を通して古文を暗誦したことありませんか?「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、…...続きを見る
富岡の写真
富岡オンライン家庭教師
2026/3/16

この先生の他のブログ

金子の写真

冬のスイッチ:オン

2022/11/19
今はオンライン家庭教師に完全に転身したが、以前はオフライン。塾講師だった。ラインはオフかもしれないが、冬ともなれば生活は全力でオン。冬期講座の季節になると今でも気持ちが入る。年末年始、大晦日・三が日などは流石にオフになることが多いが、気持ちはオンのままでつかの間の休息をとる。受験に関わる仕事につい...
続きを読む
金子の写真

秋は英吉利式で

2022/10/23
1620年と言えば、日本では徳川幕府が開かれて17年目だが、来年の大河ドラマの主役である徳川家康はもう亡くなり、二代将軍秀忠の治世の頃、太平洋の向う側にある北アメリカ大陸の、西海岸とは反対の東海岸に102名のイギリス人が乗るメイフラワー号という船がたどり着く。これが、元来イギリスの言語である英語が、...
続きを読む
金子の写真

晴天の霹靂<👈間違い>

2022/10/23
言葉に関しての仕事に関わる以上、誤用・誤字にはつい「目くじら」を立ててしまう。「目鯨」などと表記してあれば間髪を入れずに注意したくなる。そんなクジラがいるなら、絶滅しないように、全力で保護するべきだ。というよりも、PCまでもがミスをしているではないか。間髪は「かんはつ」なのに「かんぱつ」で間髪入...
続きを読む
金子の写真

高校入試の主人公は「あなた」、という二人称小説

2022/9/19
そもそも英語も「三人称単数」というようなものが出てくるころから、楽しくなくなるものだ。三人称、というネーミングが失敗だと思う。昔の偉い人が考えたのだろうが、三人などというから、人数のことか思ってしまう。三人だから、複数、なのに三人称単数だなんていったい何だよ、と思ってしまうのも無理はないと、私は...
続きを読む