オンライン家庭教師マナリンク
国語

本文に書いてあるからと言って正解とは限らない?!現代文の意外な落とし穴

2025/2/28

講師の富岡です◎


現代文をやっていると、どうにも選択肢が選べなかったり、記述が書けなかったり、もどかしい気持ちにさせられることがありますよね。


もちろん、大前提として「文章を正しく読む」ことが求められますが、もう少し言葉の文法的側面についても知っておくと良いですよ!


今回紹介するのはこちら。


非自立的名詞の規定成分の連関


わおわお🫨なんだか難しい言葉が出てきたと思ったことでしょう。大丈夫です、具体的に説明しますから。


ちょっとこんな問いに対する答えを考えてみてください。


Q 桃太郎が生まれてお爺さんが喜んだのはなぜか?


では、この問いに対して以下の回答は正解になるでしょうか?


A 山に柴刈りに行ったお爺さんのもとに元気な男の子が生まれたから。


きっと、「うーん、なんか、違くない?」と思ったかもしれません。


そうです、その感覚は正しいです。


最も問題となるのは、


山に柴刈りに行った ▶︎ お爺さん


この部分です。


「お爺さん」を説明する部分が「山に柴刈りに行った」となっていますね。


確かに「桃太郎」の本文中にもお爺さんが山に柴刈りに出かけるシーンが描かれていますよね?


ですが、


書いてあるからといって正解になるとは限りません!


なぜなら、


今回の問いに対して、「山に柴刈りに行った」ことは何の関係もないはずだからです。


そのため、この回答はバツになります。


このように、「お爺さん」のような名詞(厳密には非自立的名詞)が、どのような名詞なのかを説明する「規定成分」=「山に柴刈りに行った」が、問いの要求とずれているとバツになるのです。


これはあくまでも具体的な説明ですが、これが現代文の硬派な文章になると、こうした間違い選択肢にどんどんハマっていきます。


私も模試を作成するときに、この手の選択肢を設けると、受験者がどんどん引っ掛かります。


みんなこう言うんです。


「あれ?この選択肢も本文中に書いてなかったっけ?」


ええ、書いてありましたよ。でも選んじゃダメですよ。規定成分が問いの要求と全然関係ないからです。


記述答案でもそうです。何でも盛り込めばいいということではありません。むしろ盛り込みすぎは減点対象です。


こうした文法的側面も立派な国語の勉強です。


私の授業では、国語が得意な人がなんとなくできてしまっている(だが説明できない)ことを、「言語化」していきます。


国語の考え方が変わっていきますよ◎


🍀コース例

https://manalink.jp/teacher/14828/courses/18301

https://manalink.jp/teacher/14828/courses/18315

https://manalink.jp/teacher/14828/courses/17726

このブログを書いた先生

国語のオンライン家庭教師一覧

国語のブログ

現代文のキーワード ①「身体」は踊る💃

はじめまして。高校国語を教えています島田です。今年の共通テストの評論では、「『ともに踊る』身体」などという表現がでてきましたが、この表現に含まれているニュアンスはわかりますでしょうか??身体というと、単純にからだ、人体、というものが辞書的な意味ですが、現代文のなかで出てくる「身体」はすこし違うイメージを持ちます。それは、「踊ってしまうもの」だということです。もっと細かく言うと、普段人間は、理性や精神といった知性でものごとを考え、行動しています。わたしたちは危ないと頭で考えて、横断歩道をわたるときは注意して渡るし、カラスが近くに飛び立ってきたら、もしかしてこの近くに子育ての巣があるかもしれないと...続きを見る
島田の写真
島田オンライン家庭教師
2025/10/10

共通テスト国語で正答率9割を出す方法とは?

高いお月謝を払ってくださっている親御さんにはまことに申し訳ないのですが、共通テストの国語の問題は情報処理問題であって、論理的思考を養うものではありません。お子様は情報処理技術を磨いています。いや、文科省の学習指導要領をある見方で解釈すれば論理的思考力を養っていると言うことができるのかもしれません。しかし、私のように、毎日共通テストの過去問を解き、さまざまな大学の過去問も解き、なんなら東大の国語の過去問も解いている者からすれば、共通テストは情報処理問題です。やや具体的には、共通テストの問題文とは、まったく興味の持てない商品の商品説明パンフレットです。設問は、どこに何が書かれているのかを正確に読み...続きを見る
人見の写真
人見オンライン家庭教師
2025/9/5

【高1、2生】現代文は1週間に“1題”を本気で解読せよ。

みなさんこんにちは!講師の富岡です◎私は大学入試のいろいろな科目を指導していますが、本職(?)は国語です。教員免許も国語で取得しています。色々と謎深き国語の中でも、現代文は多くの人が勉強の仕方に悩む科目だと感じています。そこで、今回は高1、2生のあなたが、現代文をどのように勉強するかについてお話ししたいと思います。①そもそも現代文とは?まず、現代文についての認識をここで目線合わせしておきたいと思います。以下は、東京大学が求める国語の力です。この考えに私もかなり近いので、ちょっと長いですが引用してみます。国語の入試問題は,「自国の歴史や文化に深い理解を示す」人材の育成という東京大学の教育理念に基...続きを見る
富岡の写真
富岡オンライン家庭教師
2025/8/16

夏だ!記述だ!

こんにちは、講師のニシオカです。夏休みに入っている人も多いと思います。さぁ、夏休みこそ、普段できない勉強にも励むときです!!大学受験で記述解答が課されるみなさん、対策は始めているでしょうか。求められる作業を見抜き、実際に記述していくのは、きちんとした勉強のルートが必要です。ただたくさんの問題を解くのではなく、効果的に力をつけて行きましょう!毎年多くの受験生に受講してもらっているコースがあります。国立難関大、有名私大をはじめ、過去問にも対応していますので、まだ高1,2の人も志望大学の問題にチャレンジするよい機会ですよ!〔現代文〕記述でしっかり得点!講座 | 現代文 | オンライン家庭教師マナリン...続きを見る
ニシオカの写真
ニシオカオンライン家庭教師
2025/7/24

あなたは本当に“対比”を理解していますか…?

みなさんこんにちは!講師の富岡です◎今回は、国語の中でも重要な“対比”について述べていきたいと思います。ところでみなさん“対比”はご存知ですか?「何だよ、そんなん知ってるよ〜」という人、本当ですか??もし、次のように“対比”を捉えている人は、本当の意味での“対比”をご存知ないということです。「対比は、AとBが反対。」まあもちろん、間違っている、まではいきません。ですが、次の3つの要素が考えられていますか?①対比は共通を土台にしている。②筆者はどちらに軸足を置いているのか。③AとBよりも「AとAでない」の比較。①対比は共通を土台にしている。例を挙げてみましょう。「このお店のカレーは、あのお店のカ...続きを見る
富岡の写真
富岡オンライン家庭教師
2025/7/23

【指導論】令和7年度の全国学力・学習状況調査の結果から思いついたこと

先日、令和7年度の全国学力・学習状況調査の結果が発表されました。国語の講師として気になったのはやはり中学校の国語の平均正答率で記述式は25.6%と、3割を下回ったこと。記述式の中でも、物語に関して「自分の考えとそのように考えた理由」を書く問題では、無解答率が27.7%にもなったこと。記述力の問題が深刻だとあっちこっちで言われています。私も今年は中学生の生徒がたくさんいるのでこのニュースを聞いて震えました。そして思い当たることも・・・。だけど逆に考えればこの世代の子たちが今から記述対策をしっかりすれば3年後の大学受験で有利になるのでは?と思うようにもなりました。むしろ調査よ、ありがとう!という気...続きを見る
柴山の写真
柴山オンライン家庭教師
2025/7/22

この先生の他のブログ

富岡の写真

共通テスト過去問演習の仕方と意義について解説✏️

2025/9/13
みなさんこんにちは!講師の富岡です◎いよいよ共通テスト出願の時期が近づいてまいりました。「嫌だ、もうそんな時期だなんて認めたくない!!」という受験生もおられるでしょう(笑)。ですが、時の流れは残酷なものですね。来てしまうものは仕方がない、ということで頑張りましょう…!今回は、大学受験生の皆さんが共通...
続きを読む
富岡の写真

【9月版】大学受験生の勉強のしかた

2025/8/31
みなさんこんにちは!講師の富岡です◎いよいよ9月になります。勉強の進捗はいかがでしょうか?8月は徹底的な基礎固めが重要だというお話を私はよくしますが、みなさんはこの8月でどれくらい基礎固めができたでしょうか?ちょうど良い機会ですので、一度振り返ってみてくださいね。さて、9月になるといよいよ「受験が近...
続きを読む
富岡の写真

共通テスト化学は◯◯から攻略せよ!

2025/8/26
みなさんこんにちは!講師の富岡です◎今回は共通テスト化学の記事になります!私の生徒には理系が多く、そのほとんどが化学を使って受験します。少なくとも理系では、化学はとりあえず必要な科目だという人が多いと思います。さて、化学というよりも「共通テストの化学」について話したいと思うのですが、みなさん、202...
続きを読む
富岡の写真

私のような“鈍行列車”が、勉強において一番速いのだという話。

2025/8/19
みなさんこんにちは!講師の富岡です◎日々の勉強はいかがですか?捗っていますか?思ったように進まない!!という声も聞こえてきますね〜。ちなみに自慢ですが、私は一度たりとも勉強が思ったよりも進んだことがありません!(笑)いつも自分の理想からは遠くて、計画したうちの半分も終わりやない(笑)最初は自分の無力...
続きを読む