「ら」抜き言葉は将来認められる可能性大!
「ら」抜き言葉が生まれる仕組み
マナリンク講師内田です。たまには息抜きとして国語にまつわる文法の「正しさ」と「窮屈さ」について話してみようと思います。皆さん、「ら」抜き言葉と呼ばれる誤用をご存知でしょうか?
・服を着られる←〇
・服を着れる←✕
・この野草は食べられる←〇
・この野草は食べれる←✕
というように、「ら」が抜けた言葉のことです。スポーツ選手がインタビュー等でこの言葉を連発するので、スポーツ選手には学がないのか?などといった印象を持つ方も多いと思います。
実は、この誤用が生まれるのは「必然の理由」があり、正しいとされる口語文法の決まりの方に問題があるのです。
説明しましょう!
日本語の動詞の多くは、可能動詞を作ることができます。
・書く→書ける
・読む→読める
・切る→切れる
その際に、ちょっとした「窮屈なルール」があるのです。
ルール「可能動詞を作れるのは、出身が五段活用の動詞でなければならない!」
五段活用とは、否定語の「ない」を付けた時に直前の音が「アー」の音になるもののことを言います。「書く」→「書か(アー)ない」、「読む」→「読ま(アー)ない」、とにかく直前が「アー」の音になれば五段活用です。

このルール、窮屈すぎませんか?
可能動詞をどんどん作ってみましょう!
「書く」→「書ける」
「泳ぐ」→「泳げる」
「行く」→「行ける」
「切る」→「切れる」
では?このノリでやりましょう!
「着る」→「???」
「食べる」→「????」
何が出てきましたか?
「着る」→「着れる」
「食べる」→「食べれる」
が出てきたのではないでしょうか?これは誤用扱い、窮屈じゃありませんか?
正しく解説すると「着る」に否定語の「ない」を付けると「着(イー)ない」だから上一段活用、「食べる」に「ない」を付けると「食べ(エー)ない」だから下一段活用。したがって、出身が五段活用ではないから「可能動詞は作れない」、よって助動詞「られる」をくっつけて「着られる」「食べられる」が正しい。
↑この文法、この解説、窮屈すぎませんか?
可能動詞を作っている際に、「出身が五段活用か?」なんていちいち考えますか?考えませんよね?自然に何も意識せずに「・・・できる」という会話をしていると、自然と「ら」抜き言葉が出てきてしまうのは「自然の道理」だと私は考えます。スポーツ選手がこの誤用を用いるのは「・・できるようになりたい」、「・・・できることを目指しています」、「・・・できるように頑張ります」という可能動詞を使う内容をインタビューで答える機会が多いからです。
しかしながらです!
こういった仕組みを分かったうえで「正しい用例をちゃんと使える大人になる」に越したことはありません。「文法が窮屈だから間違えた自分は悪く無い!」と強弁するよりも「文法は窮屈なんだよね~、多分50年後には日本語の文法は変わっていると思うけれど、まあ今は文法に従ってやっている」くらいの余裕の持てる大人に(担当生徒を)仕上げたいと私は思っています。
*「今日の授業は進みすぎ、情報を出しすぎて生徒が困るかも」と感じた時には、こんな雑談をして調整しております。
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